AI CROSSとパーソルクロステクノロジーの協業
AI CROSS株式会社(東京・港区)とパーソルクロステクノロジー株式会社(東京・新宿区)が、製造業と卸売業向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために手を組みました。両社は2026年2月に協業契約を締結しており、AI予測技術「Deep Predictor」を活用して、需要予測から始まり、在庫管理や発注業務に至るまで、一貫した支援を提供することを目指しています。
バックグラウンド
2026年5月に発表された「2026年ものづくり白書」によると、製造業の企業のうち、技能継承がうまくいっていると考える企業はわずか33.3%に過ぎません。大多数の企業は技能継承に不安を抱えており、製造業界での人材危機が深刻化しています。この人材不足の影響は需要予測や在庫管理業務にも及び、これらの業務は属人的になりがちです。
AI CROSSの調査によると、製造業現場の412名を対象にした結果、AIを導入するには専門家が必要であるのかという不安が60.7%、期待する精度が達成できるか不安が58.7%と、高い割合で「印象の壁」が存在していることが明らかになりました。その一方で、在庫管理や需要予測に月に10時間以上を費やす担当者は58.7%を超えています。そのため、両社はこの問題を解決するために、AIを個別に提供するのではなく、既存の業務システムやフローに統合して運用可能な形で提供することを決定しました。
協業の詳細
本協業では、AI CROSSが提供するAI需要予測サービス「Deep Predictor」と、パーソルクロステクノロジーが持つシステム開発・DX支援の専門知識を組み合わせます。AI CROSSは、現場担当者が使いやすい需要予測を提供し、その結果を在庫管理や発注業務に活用できるように変換します。これにより、AI技術の導入が現場の実務に直結する形を実現することを目指しています。
一方、パーソルクロステクノロジーは、これまでの製造業向けの業務システム開発やDX支援の経験を基に、需要予測や在庫最適化に関する受注機会が増えている状況を背景にしています。これにより、顧客への提案力を強化し、実際の業務にAIを定着させるための包括的なソリューションを提供する基盤を構築します。
期待される効果
この協業により、AI CROSSは製造業および卸売業への販路拡大を図るとともに、パーソルクロステクノロジーは既存顧客への提案力を高めることが見込まれます。AI CROSSの高精度な予測技術とパーソルクロステクノロジーのシステム開発力が結びつくことで、企業の意思決定や業務改善に寄与できることを期待しています。
ひとこと
AI CROSSのユニット長、岡正幸氏は「需要予測の活用には、予測精度の追求だけでなく、実務への適用が重要です。これにより企業の業務の効率化に貢献できるよう努めます」と語っています。また、パーソルクロステクノロジーの鈴木康平部長も「お客様に実践的な提案をすることで、現場で使えるDX支援を追求していきます」と話しています。両社は今後の発展に向け、さらなる取り組みを進めていく考えです。