NOKとイーグル工業が手を組み新たな未来を創生！経営統合への第一歩

NOKとイーグル工業、経営統合の道を歩む

2023年11月10日、NOK株式会社（NOK）とイーグル工業株式会社（イーグル工業）は、共同株式移転を通じた経営統合に関する契約を締結し、2026年10月1日を効力発生日として新たな持株会社「NOK Group 株式会社」を設立することを発表しました。本格的な協業への第一歩として、両社がどのようにビジネスを進化させるのか、その背景や目的を詳しく掘り下げてみましょう。

1. 経営統合の背景と経緯

NOKは1941年に設立され、以来自動車産業において重要な役割を果たしてきました。革新的なオイルシールの生産を通じて、グローバルな市場で存在感を示しています。一方、イーグル工業は1964年に独立し、メカニカルシールの専門メーカーとして、半世紀以上にわたり各産業のニーズに応えてきました。両社共に自動車・建設など多様な市場にサービスを提供し続けています。

第21世紀に入ると、自動車業界はカーボンニュートラルや次世代モビリティへと進化し、両社はこれに対応するための新たな製品開発や販路拡大といった課題に直面しています。このような背景から、両社が持つ技術力を結集し、より強固な市場地位を築くための経営統合の必要性が高まりました。

2. 経営統合の目的とシナジー効果

この経営統合は、NOKとイーグル工業が有する経営資源を効果的に活用することで、企業価値をより一層高めることを目指します。シナジー効果としては、以下の3つが期待されています。

2.1 グループ資源の最適化

両社はそれぞれ異なる強みを持っていますが、シール製品を中心に事業を展開していることから、製品ラインナップの幅を広げることで新たな市場を開拓できるポテンシャルがあります。特に、NOKのゴム素材とイーグル工業の金属・セラミック素材を融合することで、競争力のある製品を生み出すことが可能です。

2.2 収益力の強化

事業の効率化によって、重複する部分を削減し、営業面の物流や拠点を効率的に運営することで収益力を向上させることが期待されます。共有拠点を活用することで、生産の合理化も実現し、企業全体の利益率の改善を目指します。

2.3 経営資源の効果的配置

共同持株会社設立に伴い、間接部門を統合し、グループ全体の経営資源を最適に配分する方針です。戦略的投資を実施することで、両社の強みを生かした成長を促進し、中長期的な企業価値の向上につなげていきます。

3. 共同持株会社の設立と今後の展望

NOKとイーグル工業は、2026年に設立する「NOK Group 株式会社」によって、上場企業としての地位を維持しつつ、新たなスタートを切ります。この持株会社は、監査等委員会設置会社として、透明性の高い経営を実現します。代表取締役には鶴正雄氏が就任予定で、ビジョンを共有し、新たな挑戦を牽引していくことでしょう。