スタートアップ支援サービス「CxO-Pass」の成長
日本のスタートアップ業界は、年々活況を呈しています。しかし、資金調達環境が整っているにも関わらず、経営を担うCxOクラスの人材不足問題が依然として深刻です。そうした中、株式会社StartPassとアクシスコンサルティング株式会社が協力して始めたマッチングサービス「CxO-Pass」が注目を集めています。2025年9月末時点で登録者数が500名を超えたこのサービスは、スタートアップ創業初期に必要な経営人材を副業を通じて結びつける新たな仕組みを提供しています。
経営人材不足の背景
近年、日本ではスタートアップ支援の政策が加速し、資金調達環境が改善されつつありますが、それでもCFO、COO、CMOなどのCxO人材が不足しているのが現状です。スタートアップにとって、経営人材の確保は成長の大きな足かせとなっています。このような課題を解消するために、StartPassが「日本をスタートアップしやすい国へ。」というビジョンを掲げてソリューションを提供しています。
「CxO-Pass」の仕組み
「CxO-Pass」は、スタートアップが経営人材と出会うためのマッチングプラットフォームで、柔軟な働き方を提供しています。副業や業務委託により、即戦力となるCxO人材とスタートアップとが新たに出会う機会を持つことができます。これは、経営者とCxOの双方が相性を見極めながら見つめ合う場ともなり、結果的にミスマッチのリスクを軽減できます。
特徴と魅力
1.
希少性の高い求人の提供
スタートアップが求めるCxO人材の求人は多くありませんが、StartPassはシードやアーリーフェイズのスタートアップと強いネットワークを築いているため、リアルタイムにそれらの求人を提供することができます。これは、経営者の直接の声を元にした需要にマッチした情報であり、登録者にとって大きなメリットとなります。
2.
相互理解の促進
副業から始まる関係性は、スタートアップ側とCxO候補者にとって、負担なく信頼関係を構築できる場です。双方が相互に理解を深めた上で正社員としての参加も視野に入れられることで、ミスマッチを減らす仕組みが整備されています。
登録者とマッチング状況
2025年9月末時点で、CxO-Passには523名が登録バースし、そのうち206名がスタートアップとコンタクト済み、208名が面談調整中といった状況です。また、正社員としてスタートアップに参画するケースも現れており、利用者からの評判も良好です。過去の登録案件は50件を超え、月に約20〜30件の新しい案件が動いています。
利用者の声
「CxO-Passを利用することで起業のイメージが現実的になりました」と話すのは、国内大手ITコンサルで働く20代の男性です。彼はスタートアップで社外COOとして活躍した結果、事業を直接サポートしながら貴重な経験を得ることができたと語っています。
他にも、製造業からスタートアップに副業で参画することで、社会を変える力を実感している方もいます。こうした実績から、人々が新しいキャリアを築く手助けをしていることが伺えます。
今後の展望
StartPassは今後、国内最大級のスタートアップCxO人材プールを目指し、2027年9月末までに登録者を5,600名に増やす計画です。副業・兼業の働き方をさらに促進し、スタートアップの経営基盤を拡強し、日本全体の人材流動性を向上させる貢献を果たしていくでしょう。
まとめ
「CxO-Pass」は、経営人材不足という大きな課題を解決するための新しいアプローチとして、スタートアップ支援の重要な一環を担っています。これにより、スタートアップがよりスムーズに成長するための道筋が開かれることを期待しています。