GlobalLogicと日立がポーランドに最先端のセキュリティ監視センターを開設
GlobalLogicと日立がポーランドにセキュリティ監視センターを設立
ポーランド・クラクフに、GlobalLogicと日立システムズが共同で開設した新たなセキュリティ監視センター(SOC)が注目を集めている。これは、高度な技術と専門知識を駆使し、欧州全体におけるサイバー脅威への対応を目的とした本格的な取り組みだ。特に、最近のサイバー攻撃の増加に対処するため、24時間365日の監視体制が整い、各企業に特化したソリューションが提供される。
昨今のサイバー脅威には、AIを駆使した攻撃やランサムウェア事件、さらにはサプライチェーンの脆弱性などがあり、企業にとってセキュリティは喫緊の課題となっている。EU内のサイバーインシデントが倍増する中、特に医療やエネルギー、製造業といった核心分野での影響が懸念されている。加えて、熟練したサイバー専門家の不足も問題視されており、約70%の企業が自社アセットの保護に苦慮している現状がある。
この状況を受けて新設されたSOCは、特に次のような特長を持つ。
個別対応型のアプローチ
新しいSOCは、ネットワーク、サーバー、アプリケーション、デバイス、プロセスといった多様な要素を保護する独自のサービスを提供する。AIを活用した検出、分析、対応ツールによって、高度な脅威監視が行われる。このサービスは、金融、エネルギー、医療など多岐にわたる業界のニーズに合致するようカスタマイズ可能だ。
特に注目すべきはOT(制御・運用技術)とIT環境での脅威に対するアプローチ。SOCは、異なるアーキテクチャや通信方式に基づくリスクを評価し、迅速な対応を実現する。これにより、企業は規制要件の遵守と、日々増大する脅威に対するレジリエンスの強化を図れる。
柔軟な対応が可能なSOC
このセキュリティ監視センターでは、企業が自社でインフラを所有することなく、高度なセキュリティ機能を利用できる仕組みが整っている。特に中小企業から注目を浴びており、大企業にとっても急変するセキュリティ要件に応じた拡張が容易だ。
GlobalLogicと日立の専門知識を統合した「GlobalLogic Secure Application Engineering」など、革新的なデジタルエンジニアリングの結果として、AIを活用したセキュリティ機能の強化が実現されている。これにより、アプリケーションのライフサイクル全体に亘って、機能の強化や法令遵守が可能となる。
将来に向けたビジョン
GlobalLogicのRegional Vice President、Igor Byeda氏も言明しているように、このSOCはデータ保護と企業の評判維持を支援する「新たな一歩」である。既に本格運用が始まっており、急速に変化するビジネス環境への対応を約束する拠点となっている。
SOCは、高度な技術と地域リソースを活かし、企業のリソース依存を軽減しつつ効率的な業務拡大を可能にする。これによって、企業は大幅なコスト削減を実現出来ている。
GlobalLogicの役割
GlobalLogicは、デジタルエンジニアリング業界のリーダーであり、サステナブルな社会の実現に貢献することを目指している。今日の急速な技術進化に伴い、企業が持続可能な価値を維持できるよう、革新的なデジタルトランスフォーメーションを支援する役割を果たしている。
最近のクラクフでのSOCの開設は、そんなGlobalLogicと日立のコミットメントを示すものであり、今後も欧州全体の企業をサポートし続けるだろう。これにより、ビジネスやデジタルの未来を安全に守るための新たな基盤が築かれることになる。