才東ヒャッカが描く幻想的な少女たちの個展をOMOTESANDOにて開催

才東ヒャッカ個展「2次元からの思念波」がOMOTESANDOに登場

渋谷区神宮前に位置するtHE GALLERY OMOTESANDOでは、2025年9月18日（木）から10月5日（日）まで、才東ヒャッカの個展「2次元からの思念波」が開催されます。この展覧会は、米原康正キュレーションによるもので、彼女の芸術的ビジョンを広く紹介する機会となります。

才東ヒャッカのアートへの想い

才東ヒャッカは、広島で生まれ育ち、比治山大学で美術を学びました。彼女の作品には、少女たちがキャンバスの向こう側からこちら側の世界を見つめている光景が描かれています。この少女たちは、感情や思いを言葉では表現できない何かを、私たちに伝えようとしています。彼女は、自身の心の内だけでは処理しきれない感情を吐き出すことで、作品に生気を与えています。彼女の根本にあるのは、真の共感を求める姿勢です。

展覧会の内容と作品の特徴

「2次元からの思念波」と題されたこの個展では、彼女の独特のスタイルが体現されています。描かれた少女たちは、漫画的な線と色彩で表現され、見る者の感情を刺激し、忘れかけていた記憶を呼び起こす力があります。作品には冷たさと優しさ、無垢さと残酷さといった対立する要素が同居し、観る者に思考を促すような雰囲気があります。

キュレーターの米原康正氏は、才東ヒャッカの作品について「1枚の画面では収まりきらない様々な時間や視点が独自に並ぶ」と述べており、これによって一つの解釈に閉じ込められることを拒むアートであることが浮き彫りにされています。彼女の作品に宿る微かな呪いは、観る者に影響を与え、彼らの記憶と重ねながら消えない影として心に残ります。