DX化で未来を描く建設業界の3Dイノベーション最前線
現代の建設業は、デジタル技術の進化によって大きな変革を遂げています。この分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)は、特に国土交通省が掲げるBIM/CIMの原則的な導入によって加速しています。株式会社Malme(以下、Malme)は、この流れにおいて重要な役割を果たしており、小野田ケミコ株式会社(以下、小野田ケミコ)との協業により、建設現場のデジタル化を進めています。
DX化への道筋とBIM/CIMの意義
令和5年度から、国土交通省は直轄工事におけるBIM(Building Information Modeling)及びCIM(Civil Information Modeling)の原則適用を開始しました。これにより、設計から施工、さらには維持管理に至るまでの各ステージで3Dモデルを活用することが求められています。この取り組みは、プロジェクトの情報共有や管理を効率化し、業務効率を大幅に向上させることを目指しています。
しかし、BIM/CIMの技術やその利点についての理解が十分でない企業も多く、導入の障壁となっている現実があります。その点で、Malmeは様々な企業のDX化を支援し、スムーズな導入をサポートするパートナーとして位置付けられています。
小野田ケミコの事業とDX化の背景
小野田ケミコは、土木建設業において地盤改良を専門とする会社であり、親会社は太平洋セメントです。彼らの業務は、地盤改良技術を建物の基礎工事に応用するなど多岐にわたります。また、トンネル工事や橋の補修工事なども手がけ、特に高速道路の舗装板の改修においては、3時間で強度を得ることができるジェットセメント技術を活用しています。
美野輪様を含む小野田ケミコのチームは、業界のデジタル化が進む中で、DX化の重要性を強く感じ、国土交通省の方針に従ってICT対応を急務としています。しかし、実際にデジタル施工記録を求められた際には、適切なデータ管理ができておらず、業務の円滑な進行を妨げていました。
Malmeとのパートナーシップ
小野田ケミコがMalmeを知ったきっかけは、国土交通省のi-Constructionに伴う情報収集の中でした。Malmeの取り組みや社長の考え方に共感し、むしろ「共に成長するパートナー」としての希望を持つことになったと、美野輪様は語ります。彼らは単にツールを提供するのではなく、マネジメントも含めて伴走してくれる存在として、Malmeに期待を寄せています。
現場でのDX化進展のメリット
3Dデータやアニメーションを活用することで、業務プロセスがどれほど変わるのかを実感しています。特に、工程の可視化は社員の理解を深め、情報共有の精度を向上させています。具体的には、地盤改良時の機械配置やプラント設置の最適化が実現し、以前のようにアナログで進めていた工事が大幅に効率化されています。
また、デジタル技術の導入によって、若い社員たちからも積極的なアイデアが生まれるようになり、彼らはこの業界の魅力をより感じることができるようになっています。新しいツールの導入が、社員の意欲や創造性を引き出す要因となっています。
未来への展望と展開
小野田ケミコは今後もMalmeとのパートナーシップを通じて、全国の工事現場におけるDX化を進めていく方針です。特に設計部門での図面作成の自動化やAIによる設計計算書のチェックなど、新たな技術の活用を模索しています。地道に一つ一つの業務を丁寧に進め、これからの建設業界をリードする力を養っていきたいとの意欲が伺えます。
このように、Malmeと小野田ケミコが共に切り拓くDX化の道のりは、未来の建設業界の姿を大きく変えていくことでしょう。興味を持たれた方は、ぜひこの新たな取り組みをチェックしてみてください。