キヤノンと日本シノプシスが次世代半導体技術開発に挑む
キヤノン株式会社と日本シノプシス合同会社がNEDOの公募事業に採択された新たな研究開発プロジェクトに共同で取り組むことが決定しました。このプロジェクトの名称は「先端半導体技術を活用した画像処理SoC技術開発」であり、ポスト5G時代にニーズが急増している画像データのリアルタイム処理に対応すべく、次世代半導体の設計技術を進化させることを目指しています。
プロジェクトの背景
ポスト5G時代の到来により、IoT(モノのインターネット)、自動運転車、スマートシティ、さらには遠隔医療などの分野では、大量の画像データをリアルタイムで処理する能力が不可欠です。このニーズに対応するため、国内外の最先端の半導体設計及び製造技術を未来に反映させた高効率の画像処理を実現する新たな半導体プラットフォームの開発が求められています。
技術の融合
本プロジェクトでは、キヤノンが長年蓄積してきた画像処理技術と、日本シノプシスの先進的な設計技術が相互作用し、チップレット技術を用いた高密度な半導体設計を行います。具体的には、2nm世代の微細プロセス技術を駆使し、従来の単一チップ構成では十分に実現できなかった高性能かつ低消費電力な画像処理SoC(System on Chip)の開発が目指されています。これにより、エッジ端末におけるAI処理能力やリアルタイム画像処理を向上させることが期待されています。
省電力・小型化への貢献
新しい画像処理技術によって、デバイスの省電力化や小型化を図ることが可能となり、これが実現すれば、IoT端末を含めた多様な機器での利用が進むと考えられます。特に、エッジコンピューティングを活用することで、データのやり取りに伴う遅延を低減し、迅速で効率的な情報処理環境を構築することができます。これは、今後の社会においてますます重要視されることでしょう。
プロジェクトの展望
キヤノンは、自社の強みを生かし、次世代の半導体技術開発に貢献することで、日本の産業基盤を強化します。このプロジェクトは約5年間にわたり進行し、期間内に研究開発が進められます。実施体制として、キヤノンと日本シノプシスの共同体制で進められるため、多様な知見が結集し、一層の技術革新が期待されるでしょう。
最後に、NEDOが支援するこのプロジェクトを通じ、次世代半導体の設計技術が深化することで、イメージングやAI技術のさらなる発展が促進され、今後の社会における革新が進むことを願っています。