多摩美術大学が新大学院開設に伴う成果発表展を開催
多摩美術大学は来春、新たな大学院プログラム「統合デザイン専攻」を開設する予定です。それに先立って、同校のパイロットプロジェクトとして「HUAWEI×SID」による成果発表展を、2025年11月5日から16日まで南青山のライトボックス サテリテにて行います。これは、デザイナーやエンジニアと学生とのコラボレーションによって実現したプロジェクトで、統合デザイン学科の教授と学生たちの実践を通じて生まれた成果を示すものです。
成果発表展の概要
この展覧会は、平日の11時から20時、土日のみ10時から20時まで開かれ、多摩美術大学の新たな取り組みに触れる貴重な機会となります。
- - 会期: 2025年11月5日(水)〜16日(日)
- - 場所: ライトボックス サテリテ (〒107-0062 東京都港区南青山5-15-9 フラット青山101)
- - 公式Instagram
プロジェクト「HUAWEI×SID」とは
「SOUND_BODY_LIFE project HUAWEI×SID」では、私たちの日常生活と音との関係について深堀りを行いました。特にSNSやさまざまな社会現象が私たちの心理や行動に与える影響、そして音と身体、生活の関係性を探求します。音(Sound)、身体(Body)、生活(Life)は、一体のものとして捉えられるものであり、それぞれが切り離すことのできない関係にあります。このプロジェクトでは、たとえば魚や鳥が群れで動く様子からも影響を受け、定義が難しい動きや変化に着目しています。
音は空気と共に空間を満たし、常に私たちの周囲を取り囲みますが、私たちの身体は必要な情報のみを意識して扱っています。しかし実際には、身体はさまざまな情報の中で無意識に反応しているのです。このプロジェクトでは、その曖昧さとともに、新しいエレクトロニクスの可能性を提案しています。
プロジェクトコンセプト「Hues in GRAY」
「Hues in GRAY」というコンセプトは、灰色の中に潜む微妙な色合いを表現しています。環境から生まれる曖昧な感情の動きに焦点を当て、ゲーテが言う「グレー」の概念を重視しました。ゲーテにとって、グレーは単なる色ではなく、光と闇の調和を象徴し、曖昧さや成熟、知性を示す深い概念です。この「グレー」は、人間の知恵や探求の過程を可視化する一つの記号でもあります。
私たちは、生活の中で常に何かの拠り所を求めています。とは言え、日々の選択や決断は、時にあいまいで不確かなものであることを皆が知っています。好悪の間にある微妙な感情、変わりゆく季節や状況、さらには日常のさりげない出来事が心に影響を与えます。
今回の展覧会では、私たち自身の存在を再認識や新たな理解へと促す作品が並び、ぜひ多くの方々にその世界観を体感していただきたいと思います。
多摩美術大学について
多摩美術大学は、1935年に創立され、様々な分野で活躍するアーティストやデザイナーを輩出しています。特に、創立以来「もの派」を牽引した関根伸夫や菅木志雄など、歴史ある実績があります。世田谷区と八王子市にキャンパスを持ち、幅広い学科が設置されています。詳細については、
公式サイトをご覧ください。