ジェイ・バス、革新を図る「Resilire」の導入
ジェイ・バス株式会社が、サプライチェーンリスク管理クラウド「Resilire」を導入したことが発表されました。これは、製造業におけるサプライチェーンのリスクを適切に管理するための革新的な取り組みです。佐賀県と栃木県に拠点を持つジェイ・バスは、路線バスや観光バスなど多様な車両を製造する国内の主要なバスメーカーの一社です。
導入の背景
近年、日本各地で大規模な自然災害が増加しています。特に能登半島地震をはじめとする様々な災害が製造業に深刻な影響を及ぼしており、サプライチェーンの安定がかなりの困難に直面しています。地域に密着したものづくりを行うジェイ・バスにとって、地元のサプライヤーや協力工場の状況を迅速に把握し、早期に生産体制を復元することが、経営上の重要な課題となっています。
これまでのジェイ・バスでは、Excelや手作業による情報管理が主流でした。しかし、この手法では、緊急時に必要な情報収集に多くの時間と労力を要し、人手によるミスも懸念されました。サプライチェーンの情報をクラウド化し、リスクが顕在化した際の迅速な対応を整えることが求められていました。
さらに、従来はTier1のサプライヤーにしか注目せず、上流のTier2以上の情報は十分に把握できていませんでした。そのため、より複雑化するサプライチェーンへの対応力を強化するための一元管理体制が必要とされていました。
Resilireの導入効果
ジェイ・バスの調達部部長である秋山鉱一氏は、Resilireの導入によって、サプライヤーの拠点情報の管理や、災害時のリスク確認をクラウド上で自動化することを目的に設定しました。災害情報がリアルタイムで受信されることで、影響範囲を迅速に特定し、該当するサプライヤーには自動で影響確認メールを送信する仕組みがあります。このプロセスにより、社内の業務負担を軽減しつつ、迅速なBCP(事業継続計画)対応を実現します。
また、これまで収集が難しかったTier2やTier3以上のサプライヤー情報まで含めたサプライチェーンの可視化が実現することで、より包括的なリスクの把握と対策が可能になります。これにより、数百社に及ぶサプライヤーの情報を一元管理し、脱炭素型バスの普及に向けた新たなサプライヤーとの関係構築に柔軟に対応する基盤も整えられます。
Resilireの概要
サプライチェーンリスク管理サービス「Resilire」は、株式会社Resilireが開発したクラウドシステムです。「世界中のサプライチェーン情報をつなぎ、持続可能なものづくりを実現する」というビジョンに基づき、リスク管理と情報可視化を推進しています。製造業においてリスク管理が後回しになりがちな中、災害や地政学的な問題、疾病の影響を事前に確認する仕組みにより、サプライチェーンの安定供給を支援します。
まとめ
ジェイ・バス株式会社による「Resilire」の導入は、日本の製造業のサプライチェーン管理における革新を示しています。企業が対処すべきリスクを軽減し、より安全で安定した生産体制を構築するための重要なステップと言えるでしょう。このような取り組みは、今後の製造業全体に波及し、持続可能な経済活動を実現するための基盤を築くこととなります。