アイティメディア株式会社の新たな一歩
東京都千代田区に本社を置くアイティメディア株式会社が、2025年9月25日開催の取締役会において、自社の一部事業を子会社である発注ナビ株式会社に譲渡することを決定した。この決定は、IT製品比較・選定支援のためのサイト「ITセレクト」に関連している。
事業譲渡の概要
譲渡されるのは、SaaSを中心とした「ITセレクト」というサービスであり、その資産は総額1400万円に及ぶ。発注ナビには負債がないという点にも注目したい。この譲渡は、会社法第467条第1項に該当しないため、株主総会の承認を得る必要がないことも、迅速な取引の背景にある。
SaaS市場の拡大と戦略
近年、SaaS市場の成長が著しく、アイティメディアは発注ナビと連携して、効果的なリード獲得や商談サービスの開発に取り組んできた。「ITセレクト」は、高度な専門知識を持つメディアとして、SaaS製品の導入を検討するユーザーに対して価値ある情報源を提供することを目指している。
この譲渡により、運営の権限を明確化し、意思決定の迅速化を図ることで、さらにサービスの拡充や効率化を図る方針だ。発注ナビの持つマッチングプラットフォームを通じて、ユーザーに最適なSaaS製品を提案するという新たな展開にも期待が寄せられている。
発注ナビ株式会社の概要
発注ナビは、IT製品の比較・検討を行うサイトを運営する企業で、2011年に設立された。現在の資本金は5500万円、純資産は1億6800万円であり、アイティメディアが100%の株を保有している。
発注ナビの本社も東京都千代田区に位置し、代表取締役社長は浅井英行氏である。発注ナビは、システム会社の比較を専門としたサイトを展開しており、着実に成長を続けている。
今後のスケジュール
事業譲渡の日程に関しては、取締役会決議日と契約締結日が2025年9月25日であり、譲渡自体は2025年10月1日を予定している。このプロセスは、アイティメディアグループ内での動きであるため、連結業績への影響はないとされている。
まとめ
今回の発表は、アイティメディアにとって新たな戦略的な一歩となる。SaaS市場の拡大を見越した形での事業譲渡は、今後の成長期待を高める要因となるだろう。ユーザーに対してのさらなる最適なサービスの提供に期待が寄せられる。
詳細な情報は、アイティメディアの公式ホームページを通じて確認可能である。新たな取り組みがもたらす影響や発展に注目が集まる。
アイティメディアについて
アイティメディアは、ITやビジネス、製造・産業などの領域に特化したインターネットメディアを展開している。「ITmedia」や「@IT」、「MONOist」など様々なメディアを通じて、幅広い層に情報提供を行っている。月間4億ページビューを誇り、信頼性の高い情報を迅速に発信することを使命とする企業である。