難病・障がい者との共創ワークショップが示す新たな価値創造の可能性
2026年2月7日、日本橋にて「第1回 つくるをひらく」が開催され、難病や障がいを抱える当事者と企業開発者の共創によるインクルーシブデザインを考えるためのワークショップが行われました。本イベントは、一般社団法人エニワンプロジェクトによって主催され、参加者数は12名、満足度は驚くべき100%に達したとのことです。
活動の背景と目的
エニワンプロジェクトは、「病気のある人もない人も当たり前に生きられる世の中に」というミッションを持ち、難病当事者となった代表理事の狐崎友希氏を中心に活動が展開されています。このプロジェクトは、病気や障がいのある方々が日常生活で感じる「潜在化しやすいニーズ」に気づくことから始まり、彼らの声が一般の人々にとっても「便利で使いやすい」製品やサービスに繋がることを目指しています。
ワークショップの概要と成果
当日は、神経疾患、皮膚疾患、がん、身体・精神障害を抱える当事者6名と、食品や製造業、EC関連の企業開発担当者6名が参加しました。ワークショップは、日常生活における「困りごとや工夫」を共有する形式で進行。参加者は互いに共感し、「あったらいいもの」についてのアイデアを出し合い、より使いやすい製品へと結びつく可能性を探りました。アンケートによると、参加者の満足度は「とても満足」54.5%、「満足」45.5%という結果に。
参加者の声
参加者からは「様々な視点を共有し合えて非常に満足」との感想が寄せられました。また、ある参加者は「疾患があるからできないという理由だけではなくて、できることを見出す努力が必要だと再認識した」と述べています。このように、共創の場がそれぞれの参加者の新たな発見を促す役割を果たしました。
当事者と開発者の対話の重要性
特に今回のワークショップの特徴は、参加者が対等な立場で対話を行ったことです。当事者は単に理解を求める存在ではなく、個々の「困りごと」や「不便さ」を生活者として共有することで、開発者の視点も変わったといいます。開発者は、障がいを「特別なもの」として切り分けずに、日常生活での課題として認識できたことが、新たなプロダクト開発への第一歩となることでしょう。
さらに、当事者からは「開発において、私たちの声がプロダクトとして実現されることを期待している」という期待の声も聞かれました。これは、彼らの経験を通じて得られる価値が、企業と社会全体にとっても重要なものであることを示唆しています。
次回開催に向けた期待
この取り組みは次回2026年6月に第2回目を予定しており、更なる参加者を募集中です。エニワンプロジェクトは、難病や障がいのある方々の声を社会へ届けることを目指し、企業とのマッチングや調査支援を行っています。期待される次回のワークショップでは、参加者同士の交流を深め、より実践的な製品・サービス開発へと繋がることが期待されています。
エニワンプロジェクトは、今後も「OTAGAISAMA(お互いさま)」の精神を大切にし、参加者間での価値創造を続けていく意思を表明しています。ハイレベルなニーズに応じた製品開発が進むことで、あらゆる人が快適に暮らす社会の実現が期待されます。今回のワークショップが、新たな価値を生み出す源として重要な一歩となることでしょう。