東京都中小企業の景況調査結果(令和8年9月)
東京都内の中小企業を対象にした景況調査の結果が発表されました。この調査は、経営環境を把握し、中小企業の振興を図るための重要なデータ源となっています。以下にその詳細をお伝えします。
8月の業況
令和8年8月の業況は、全体的に「やや下向き」との結果が出ています。具体的な業況判断指数(DI)は、前月の-18から-22へと悪化しました。これは、「良い」と評価する企業の割合が減少し、「悪い」とする企業の割合が増えたことを示しています。特に注目すべきは、卸売業とサービス業の悪化が顕著であることです。
- - 卸売業は、-11から-18へと7ポイントの減少。
- - サービス業も同様に-11から-17へと6ポイントの減少。
- - 小売業は-33から-37と、こちらも4ポイントのマイナスが見られます。逆に、製造業は-17で横ばいを維持しています。
今後3か月間の業況見通しにおいても、横ばいの-16となり、特段の改善は見込まれていない状況です。
売上高の状況
前年同月と比較した売上高DIは、-17から-21に改善が見られ、特に卸売業と小売業が5ポイント悪化しています。これらはそれぞれ-12から-17、-33から-38へと下がり、小売業では特に厳しい状況が続いています。しかし、製造業は-14に留まっており、安定感を見せています。
各業種の収益動向
2025年度を見越した収益動向についても調査が行われています。2025年度の売上高増加を見込む企業は49.6%に対して、減少するという企業は50.4%に達し、ほぼ五分五分の状況です。また、経常利益に関しては、増加との回答が24.4%、減少が42.7%という結果になっており、利益確保が難しい状況です。なお、黒字企業は37.8%、赤字企業は32.1%となっています。
2026年度の見通し
また、2026年度に向けた収益見通しは悪化に向かう企業が35.3%を占め、好転を見込む企業は15.8%にとどまっています。コストの増加が企業経営に影響を及ぼす中、生産やサービス提供にかかるコストは増加傾向にあります。要因としては、原材料価格の上昇が55.1%、人件費の上昇が26.1%などが挙げられます。
調査の概要と方法
この調査は産業労働局が実施し、郵送やインターネットによるアンケート方式で行われました。調査対象は3,875企業で、回答率は33.1%に達し、多くの企業からの意見が集まりました。調査内容は毎月の業況、生産、売上、在庫などの動向を把握し、企業支援や政策推進のための資料として活用されます。
まとめ
中小企業は、経済状況の影響を大いに受けやすく、その景況は厳しいこれまでの状況が続いています。特に、原材料価格の上昇や人件費が利益を圧迫している中、企業の持続的な成長が問われています。東京都としても支援の手を差し伸べ、事業環境の改善に向けた施策が求められています。今後の経過を注視する必要があります。