日台サイバーセキュリティ連携を深めるCyCraftの初イベントを取材

CyCraft Day ～日台サイバーセキュリティ成長の連携～

2025年5月16日、東京において台湾のサイバーセキュリティ企業CyCraftの初となるパートナーイベント「CyCraft Day」が盛大に開催されました。このイベントには、日立グループ、NTTグループ、三菱電機グループなどの名だたる企業から約100名のサイバーセキュリティ専門家が参加し、日本と台湾の交流を深める場となりました。また、台北駐日経済文化代表処の蔡明耀副代表も来賓として出席し、両国の関係を祝福しました。

近年、日台間の関係は特に重要性を増しており、「台湾有事は日本有事」と言われるように、緊張が高まる東アジア情勢において双方の連携が求められています。CyCraftは、2019年に日本法人を設立以来、日本市場に特化したセキュリティソリューションの提供を行ってきました。具体的には、「中小企業サイバーセキュリティ対策強化支援事業」において100社以上の中小企業にAI駆動型の自動MDRソリューションを提供した実績があります。

このイベントでは、CyCraftのCEO兼共同創業者のBenson Wuが基調講演を行いました。彼は「このAI化の時代に、ハッカーもまたAIツールを駆使して攻撃する」と警鐘を鳴らしました。また、防御側もAIを活用できる方法を探求し、より安全でレジリエンスの高いデジタル社会の構築が必要であると指摘しました。

特に、CyCraftが提案する新しい統合型ソリューションであるXASM（eXtended Attack Surface Management）の紹介が注目を集めました。これにより、企業はEASM（外部資産エクスポージャー管理）、IASM（アカウント攻撃サーフェス管理）、EDR/MDR（エンドポイントセキュリティ管理）を一元管理できるようになります。防御力の強化とセキュリティ運用の効率化が求められる中、こうしたソリューションは大いに期待されています。

また、CyCraftは初めて日本語版のLINEチャットボット「AIセキュリティサポーター Crafty」を発表しました。このボットは、自然言語での対話に対応し、リスクインテリジェンス情報を無料で提供します。サイバーセキュリティ対策の強化に向けた新しいツールとなることでしょう。

参加者たちは国内外で注目されるセキュリティ技術の進展を実感しつつ、今後の展望について意見を交わしました。CyCraftの共同創業者であるPK Tsungは、「サイバー防御は受け身ではなく能動的であるべき」と強調し、AIによるリスク管理の重要性を再認識しました。

最後に、Benson Wuは「私たちが目指すのは、AI駆動のサイバーセキュリティによって顧客の安全性を高めること。信頼と協力を重視し、日本と台湾の未来自体を共に切り拓いていく」と熱く語りました。今後のさらなる連携と発展が期待されます。

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