東京で進化する防災訓練!
近年、自然災害への備えが求められる中、地方自治体では避難所の運営能力を高めるための新しい取り組みが始まっています。その中でも注目されているのが、東京ケーブルネットワーク株式会社(TCN)が推進するVR技術を使ったバーチャル避難所訓練です。特に、文京区の根津地域では、避難所設営訓練がバーチャル化され、地域住民の防災意識向上につながる新たな方法が実践されています。
地域の声から始まった取り組み
避難所設営訓練が頻繁に行えないことや、実施時に経験者が不在になるなどの問題があり、地域住民からは「避難所がどのように運営されるかわからない」「訓練の内容をしっかり身につけられない」といった声が上がっていました。そこでTCNは、2024年6月の避難所設営訓練に向けて、根津小学校の体育館を3Dスキャンし、これを基に立体マップを作成しました。このマップは、地域の人々が実際の設営手順を確認しやすくするためにデザインされています。
360°ビューイングによる新たな体験
TCNが導入した「360°ビューイング」は、実際の建物や空間を3Dスキャンすることで、スマホやPCを通じて簡単にウォークスルーできるコンテンツを提供します。この技術を用いることで、避難所の設営状態を視覚的に確認でき、参加者は実際の現場の画像を見ながら、避難所の運営をイメージしやすくなります。また、訓練の様子を収めた動画をマップ内に組み込むことで、手順を動画で確認しながら進めることも可能となりました。
防災訓練の成果と参加者の反応
2023年11月には、地域での防災訓練が行われ、参加者からは「番号が付いているから、どこに行けばいいのかスムーズに分かる」「映像を使うことで理解しやすく、質問もしやすい」といったポジティブな意見が寄せられました。防災士からは、「バーチャル化されることで、全員に説明を行うことが容易になり、臨場感もありながら理解を深められる」との声もあり、リアルな訓練へのフィードバックとしても評価されています。
今後の展望と全国への展開
この取り組みは東京地区だけにとどまらず、全国各地への事業展開も視野に入れています。TCNは引き続き地域と連携しながら、先端技術を活用した新たな防災の形を模索していく予定です。現在、実際の立体マップのURLは公開できませんが、興味のある方は直接お問い合わせいただければ、詳細をお伝えすることが可能です。
新たな時代における地域の防災力向上に向けて、TCNの取り組みが大きな一歩となることを期待しています。地域住民一人ひとりの防災意識を高め、災害時に備えるための重要なツールとなるでしょう。