若手社員の管理職意向27% 現代マネジメントの課題とは
株式会社タバネルが実施した調査によれば、若手社員の管理職への意向は全体のわずか27%にとどまり、その背景には「仕事のやりがい」が強く関連していることが明らかになりました。調査対象は全国の20~29歳の会社員で、400人からの回答を基に結果を分析しました。
調査結果の要点
まず、管理職になりたいという意向がある若手社員の割合は、質問に対する「該当する」と回答したものが8%、さらに「やや該当する」が19%あり、合計で27%に達しました。この結果は、若手社員のなかには管理職を目指す意欲が薄いことを示しています。
また、管理職を希望する若手社員は、仕事に対する活力や没頭感を持つ層に多く見られ、ワーク・エンゲージメント(仕事のやりがい)が高いことが分かりました。具体的には、ワーク・エンゲージメントが高い層では56%が「管理職になりたい」と回答する一方、中位層は14%、下位層は12%と、明らかな差が見受けられました。
ワーク・エンゲージメントと心理的資本
この調査では、さらに「前向きな心理的状態」を意味する「心理的資本」が、若手社員の仕事に対する意欲ややりがいとどう関連しているかも探りました。結果、心理的資本とワーク・エンゲージメントの関連は極めて高く、相関係数は0.8246という数値が示されました。このことから、前向きな心理状態と仕事のやりがいが一体のものとして感じられている様子が伺えます。
上司の役割とその影響
上司による関わり方が、若手社員の前向きな心理的状態に与える影響も重要です。調査では、上司の行動を四つのカテゴリに分類し、すべてが心理的資本と強い関連を持つことが確認されました。つまり、認知や承認、成果の基準を示すこと、さらには指導や支援など、全ての上司の行動が若手社員の心の状態に影響を与えることが示されています。
また、上司による厳しさを持った関与(高い基準設定や必要な指導)も、若手社員が前向きな心理状態で仕事をするためには欠かせない要素であることが明らかになっています。
マネジメントの質を見直す必要性
現在、マネジメントにおいては、優しさや支援が重視されがちですが、若手社員の仕事におけるやりがいを引き出すには、「優しさ」と「厳しさ」の両方が必要だといえます。若手社員にとって、上司からの期待と指導を受け入れることで、ポジティブなエネルギーが生まれ、結果として仕事のやりがいへとつながります。
このような調査結果を踏まえると、若手社員の管理職意向の低さは単純にイメージや環境に起因するものではなく、日常業務でのやりがいの維持に大きく影響されていることが明らかです。上司の関わり方を見直し、成果や成長に向けた本気の姿勢で接することこそが、若手社員を管理職へと導くカギとなるでしょう。
おわりに
若手社員が前向きに仕事に取り組むための職場環境として、上司がどう関与するかが問われています。現代のマネジメントにおいては、優しさだけでなく、厳しさも求められるのです。若手社員の心理的資本を育むための具体的な施策を実施することで、より多くの若手社員が管理職を目指すきっかけを作ることができるでしょう。