学校へアート体験を届ける「デリバリー展覧会」とは
学校の体育館やホールで本格的なアート展覧会を体験できる「デリバリー展覧会」が現在募集を行っています。この企画は、タグチ現代芸術基金の「タグチアートコレクション」に基づいており、約750点の現代アート作品が用意されています。地方や次世代の子どもたちに、アートの鑑賞機会を提供することで、教育の幅を広げることを目指しています。
現代アートの魅力
「現代アート」という言葉を聞いて、難しいと感じる方も多いでしょう。しかし、現代アートは同時代を生きるアーティストたちの多様な表現であり、私たちの日常や世界の出来事に対する考え方を反映しています。デリバリー展覧会では、作品鑑賞を通じて異なる価値観に触れることができ、世界への関心を高める素晴らしい機会を提供します。
2026年度開催校への応募詳細
2026年度のデリバリー展覧会は、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、神奈川県、千葉県、山梨県、静岡県の小中学校を対象に募集しています。応募期間は2025年11月15日から2026年3月31日までで、参加校には無償で現代アート作品が提供されます。さらに、展示設営やプログラム実施は専門スタッフが行いますので、学校側の負担はありません。
対話を通じた学び
デリバリー展覧会では、単に絵画や彫刻を鑑賞するだけでなく、クラスメイトや教員、アートコミュニケーターとの対話を重視しています。対話を通じて、「違いを尊重する姿勢」が自然と育まれ、子どもたちは異なる視点や考え方に触れることで、より深い理解を得ることができます。これにより、アートを通じた学びの幅が広がり、教科横断的な学習が可能になります。
開催の流れ
デリバリー展覧会は、まず4月に応募学校の中から開催校を選定します。その後、会場の下見や事前打ち合わせを行い、作品選定や鑑賞プログラムの準備を進めます。実施は10月から翌年3月まで行われ、実施日前日の準備から始まり、当日は作品の搬入、展示作業、鑑賞時間、撤収までを専門のスタッフが行います。最後に、参加した子どもたちからの感想を共有し、アンケートを実施します。
アートを通じた「発見」と「感動」を
デリバリー展覧会の目的は、子どもたちに「発見」と「感動」を提供することです。普段、美術館に行くのが難しい環境にある子どもたちに、質の高いアート体験を学校で提供することで、彼らに新たな刺激を与え、創造的な心を育むことができます。これまでの参加者からは、初めて現代アートを鑑賞した際の驚きや感動の声が多く寄せられています。
申し込み方法
デリバリー展覧会に関心を持たれる教職員の方々は、事業に関するオンライン説明会にもご参加できます。説明会ではこの事業の理念や実施プロセスについて詳しくお伝えします。参加ご希望の方は、指定のフォームからお申し込みください。
子どもたちに地元で現代アートとの出会いを提供するこの「デリバリー展覧会」。ぜひこの貴重な機会を通じて、アートを身近に感じ、学ぶ喜びを広げてみてはいかがでしょうか。