能登高校で行われたアートワークショップの様子
2025年11月29日(火)、能登高校にて彫刻家・西島雄志氏を迎えたアートワークショップが開催されました。このイベントは、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスが能登地域の復興支援の一環として企画したものです。ここでは、イベントの目的や内容、参加した生徒たちの様子をご紹介します。
開催の意義
このワークショップは、2024年1月に能登半島で発生した地震の影響で、いまだ復興には多くの課題が残されています。そこで、今回のイベントでは、能登地域の中高生たちに創造的なプロセスを通じて未来を見つめ直す機会を提供することが目的となっています。
ワークショップの進行
ワークショップは、西島氏の紹介を含むVTRからスタートしました。氏は自身のアートに対する思いや体験を語り、生徒たちの興味を引き出します。その後、講義は論理と創造性の融合を模索し、「重力に抗って立つ」というテーマに基づく解説が行われました。動物や人間の骨格の構造を用いたアプローチで、立体的な表現の実践方法が伝授されました。
続いて、生徒たちはワイヤーとペンチを用いて実際に作品の制作に取り組みます。休憩も取らず、約2時間にわたり集中し、それぞれのオリジナル作品を完成させました。西島氏は生徒たちをサポートしながら、作品制作を通じての試行錯誤の重要性について触れました。
成果と講評
作品のプレゼンテーションでは、各生徒が自らの工夫点や製作過程を発表し、達成感溢れる表情を見せていました。講評の時間に、西島氏は「作品制作は技術だけでなく、気づきが大切である」と強調し、作品の特徴や個々のアプローチについて具体的に評価しました。「試行錯誤の跡が強さや味わいになっている」といった言葉を通じて、生徒たちの個性と可能性を称賛しました。最後には、「ワイヤーを扱うことが、あなたの内面や人間関係にも良い影響を与える」と結び、ものづくりの本質とは何かを再認識させるメッセージとなりました。
主催の思い
主催者であるポーラ・オルビスホールディングスは、能登の生徒たちから見受けられた意欲と集中力に感動し、今回のワークショップが彼らの未来への思いを育むきっかけとなったと確信しています。今後も、アートや文化を通じての復興支援を続けていくことが重要であると考えています。
西島雄志氏について
西島氏は1995年に東京芸術大学大学院彫刻専攻を修了。その作品は神話に深く結びついた動物をモチーフにし、銅線を用いた彫刻やインスタレーションが特徴です。2021年からは群馬に活動拠点を移し、gallery newrollを主宰しています。2023年にはポーラ ミュージアム アネックスにて個展も開催しており、地域の文化向上にも貢献しています。
まとめ
能登高校でのアートワークショップは、生徒たちにとって創造性を育む大切な場となりました。西島氏の情熱と専門的な知識が、生徒たちの未来に影響を与えることを願っています。これからも能登地域の復興支援が続くことを期待しつつ、次のイベントの開催を心待ちにしています。