ニッコーのサステナブルな福利厚生「田んぼのオーナー制度」
1908年に創業したニッコー株式会社が、革新的な福利厚生サービスを開始します。その名も「田んぼのオーナー制度」。これは、同社の生み出したリサイクル肥料「BONEARTH®」を使用した農業支援の試みです。2025年度から関係会社を対象にテスト運用を始め、企業のサステナビリティ推進を図ります。
BONEARTH®を活用した新しい取り組み
「田んぼのオーナー制度」とは、社員が参加する形で田植えや稲刈りといった農作業体験を行いながら、地域とのつながりを深める機会を提供するプログラムです。これは、捨てられる食器から作られたリサイクル肥料「BONEARTH®」を使用し、農業のサステナビリティを推進する目的も持っています。使用する肥料は、農薬や化学肥料を減らした栽培を可能にし、持続可能な農業を実現します。
社内イベントやノベルティとしても活用できるお米は、福利厚生として社員やその家族に配布されるほか、企業PRにも寄与します。これにより、自社のブランド価値向上にもつながります。
参加体験で得られるもの
この制度の特徴的な点は、農作業を通じて得られる社員同士や企業間の交流です。今年5月には、ニッコー及びその関係会社である三谷産業の社員が実際に田んぼでの田植え体験に参加しました。「小学生以来の田植え」という声が多数上がり、普段は交流の少ない社員同士が自然な形でコミュニケーションを図る貴重な時間となりました。参加者たちは、「童心に帰れた」「普段の自分を見せる良い機会だった」と楽しみながら作業に取り組みました。
秋には稲刈り体験も予定されており、こうした取り組みを通じて、四季折々の自然の変化を感じられる場となります。
地域と企業の新たな関係
この制度は、企業が地域の農業を支援し、農業の持続可能性に寄与する取り組みとしても位置づけられます。コメの消費が減少する一方で、作り手の高齢化や収穫量の不安定さが問題となる中、企業が地域の田んぼを支えることで新たなコミュニティの形成を期待しています。
テスト運用が成功した暁には、2026年度からは社外企業への正式展開も計画されています。関心のある企業には資料提供や個別相談の機会が用意され、共にサステナブルな社会へ向けての一歩を踏み出すことができるのです。
BONEARTHとは
「BONEARTH®」は、ニッコーが独自に開発した肥料で、不要となった食器から再資源化されています。これにより、廃棄物削減や資源の循環を図りつつ、農業の効率を性向できる優れた肥料となっています。環境負荷を軽減しつつ、肥沃な土壌を形成することができます。
ニッコー株式会社について
ニッコー株式会社は、石川県で創業以来、多くのプロフェッショナルに支持され続けている老舗の陶磁器企業です。自社工場で原材料から生産まで一貫して行い、次の100年も持続可能なものづくりを実現するため、現在はサーキュラー型ビジネスモデルへの転換を目指しています。
企業が農業と連携して行う新しい試み、「田んぼのオーナー制度」を通じて、より良い未来を創造していくニッコーに今後も注目していきましょう。