2025年度JCSI調査で髙島屋とヤマト運輸が顧客満足度1位を達成
2025年度の日本版顧客満足度指数、通称JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)の第2回調査が発表されました。この調査は公益財団法人日本生産性本部が実施し、全国の消費者を対象にした信頼のある評価結果を掲載しています。調査対象業種には百貨店やコンビニエンスストア、さらには宅配便サービスなど、日常的に多くの人々が利用する企業が含まれています。特に注目すべきは、髙島屋が初めて顧客満足部門で1位に選ばれたことと、ヤマト運輸が17年連続でこの栄冠を手にしたことです。
調査の概要
今回の調査は、2025年5月21日から6月2日まで実施され、19,796人が回答しました。対象となる企業は65社に及び、顧客満足度に関する9つの指標を基に評価されました。それぞれの指標には、顧客の期待、知覚品質、及び推奨意向などが含まれ、これにより企業のサービスに対する消費者のリアルな声が反映されています。
特に重要視されたのは「顧客満足」「推奨意向(おすすめ度)」「感動指標」の3つであり、髙島屋とヤマト運輸はこれらすべての指標で高得点を獲得しました。
髙島屋の強み
髙島屋は、商品やサービスの品質の高さが顧客から評価され、顧客満足指標の全領域で好成績を収めました。同社の店舗では「おもてなし」の精神が随所に感じられ、選択肢の豊富さや、質の高いカスタマーサービスが顧客満足を向上させる要因となっています。また、人気ブランドの取り扱いや、独自のイベントも消費者に喜ばれており、これが推奨意向の高さにも繋がっています。
ヤマト運輸の安定性
一方、宅配便部門で17年連続1位を達成したヤマト運輸は、信頼性が非常に高い評価を受けています。高い技術力と顧客との密なコミュニケーションが、サービスの質を支えています。顧客から見た「ヤマト運輸」のイメージは、迅速かつ確実な配送に基づいており、特に季節に特有の需要時期におけるパフォーマンスが評価されています。
消費者の選択を左右する要因
この調査結果は、消費者がどのような点を重視して企業を選んでいるかを知る上で非常に興味深いものです。商品の選択に満足しているかどうか、またその商品を購入する上でのサポートやアフターサービスに対する満足度は、企業選びの大きな要因です。今回の調査結果からは、特に購買体験での「感動」と「推奨」の要素が消費者に強い影響を与えていることが分かります。企業は、ただ商品を提供するだけでなく、顧客との接点でどれだけの「感動」を提供できるかが、顧客満足度を決定する鍵になるでしょう。
終わりに
2025年度JCSI調査によるこの結果発表は、これからのサービス産業における競争の在り方を示唆しています。顧客満足を獲得するためには、企業はその時々のニーズに柔軟に応じ、お客様の期待値を超えるサービスを提供し続ける必要があります。髙島屋とヤマト運輸の好成績は、他の企業も見習うべき素晴らしいお手本となっています。