竹の間伐体験を通じて環境保全を学ぶ「いなぎめぐみの里山」
東京都稲城市に位置する「いなぎめぐみの里山」は、自然体験を重視した魅力的なスポットとして知られています。2004年の開設以来、地域住民やボランティアが協力しながら、竹の間伐や農業体験、昆虫観察など、さまざまな活動が行われています。今年も多くの訪問者を迎え、年間4000人以上の利用者がここでの体験を楽しんでいます。
この地域の特性を活かし、2025年11月1日にはパルシステム連合会による視察と竹の間伐体験が実施されました。参加者は、地域の管理や保全に関わるプロフェッショナルから指導を受け、里山の現状と未来の可能性について考えました。
竹の間伐体験の実際
体験は、里山の敷地内で行われ、参加者たちはまず、地元の専門家から植生や環境についてレクチャーを受けました。その後、グループに分かれ、実際に竹の間伐を体験しました。急な斜面に生い茂る竹を伐採する際には、予測が難しい倒れ方や、引き抜く際の苦労が体感されたとのことです。「自然との戦い」といった印象が強まり、参加者たちは充実感とともに自然保護の重要性を強く感じたことでしょう。
この活動は、環境にとっての竹の価値を理解する一歩でもあります。竹は成長が早く、適切に管理しないと他の植物の成長を妨げることがあります。そのため、適度な間伐作業が重要です。参加者たちはただ作業を行っただけでなく、自然と向き合う考え方やその必要性を学んだのです。
里山の未来と持続可能な社会
「いなぎめぐみの里山」は、単なる観光地ではなく、さまざまな活動を通じて地域社会と協力する環境保全の拠点となっています。2018年には約21haの山林が自然環境保全地域に指定され、今後の持続可能な利用と保全を目指す取り組みが進められています。パルシステム東京も職員研修を通じてこの理念を広め、地域への貢献を続けています。
また、2025年度には「Thanks Earth!」をテーマに、環境保全活動をさらに強化する計画も進行中です。このような協力活動を通じて、参加者たちは持続可能なライフスタイルの実現に向けた具体的な行動を促されるでしょう。大切なのは、個々の意識が変わることそして、その意識が広がることです。
今後も「いなぎめぐみの里山」は、地域の協同組合や団体と密に連携し、サステナブルな社会作りに寄与していくことでしょう。自然との共生が求められる現代において、こうした活動はますます重要な位置を占めていくのではないでしょうか。私たち一人ひとりが地球の未来を守るための行動を起こす時が来ています。