東京エリアにおけるデータセンター間エネルギーマネジメント実証実験の成果

東京電力パワーグリッド株式会社（以下、東電PG）と株式会社日立製作所（以下、日立）は、データセンター間でのエネルギーマネジメント技術に関する実証実験を行いました。この実験は2022年10月から始まり、3エリア以上でのワークロードシフトを含む電力系統連携型のエネルギーマネジメント技術の確立に成功しました。

実証実験の背景

近年の再生可能エネルギーの導入加速や、生成AIの急成長に伴い、データセンターの電力需要が増加することが予想されています。このため、電力供給の遅延や発電の抑制、施設の増強など、社会的コストの増加が課題となっています。そのため、多様なデータセンターを活用した効率的なエネルギー管理の手法が求められています。

実証実験の内容

実証実験では、東京と神奈川に位置する3カ所のデータセンター間で、電力需給の調整を行いました。具体的には、環境に優しい再生可能エネルギーを最大限に活用できるよう、各データセンター間でワークロードを最適にシフトさせることに成功しました。

また、強力なネットワークと蓄電池などの分散型エネルギーリソース（DER）を活用し、電力の調整力を速やかに生み出すことも可能となりました。この結果、周波数調整への応用が確認され、生成AIアプリケーションにおいてもダウンタイムをほぼゼロに抑えることができることが実証されました。