家畜伝染病対策
2025-05-13 14:06:30

最新技術で特定家畜伝染病対策を強化するJETの移動式レンダリング装置

特定家畜伝染病への新たな挑戦



株式会社JETが、このたび令和6年度農林水産省の一般入札で「移動式レンダリング装置」を落札しました。この装置は、特定家畜伝染病発生時における畜体処理の迅速化と安全性を大幅に向上させるために開発されたものです。2025年2月から確認試験を開始し、全ての要求条件をクリア。3月24日には動物検疫所中部空港支所への納品が完了しました。この新技術により、畜産業の安全性がさらに高まっていくことが期待されています。

背景と課題



畜産業には、特定家畜伝染病が発生した際の処理に関する多くの課題があります。例えば、殺処分された畜体は埋却または焼却処理が求められていますが、土地の確保や近隣住民の理解が必要です。また、地下水汚染や悪臭、さらには移動中の感染拡大リスクも深刻です。これらの問題を解決するために、移動式レンダリング装置は重要な役割を果たします。設置場所で加熱処理を行い、畜体の体積を減らしつつ安全に処理を実現します。

確認試験の結果



今回の確認試験では、装置の組立てから畜体の投入、加熱、取り出し、洗浄に至るまで一連の工程を実施しました。なんと、約10トンの牛の畜体をまるごと使用し、2時間でスラリー化に成功しました。この際、本体装置の内部温度は80〜99度に達し、感染性の除去機能や処理能力、安全性に関する全ての条件を満たしていることが確認されました。この試験の様子は、動画でご覧いただけます。

JETのERS技術の特長



JETが開発したERS(Environmental Recycling System)は、特許技術を用いて微生物を活性化させ、悪臭や排水を出さずに迅速かつ安全に処理を行うことが可能です。また、処理後は再利用可能なバイオマス燃料や有機肥料としての活用ができるため、環境にも優しい技術です。今回の試験で確認された高い加熱処理能力により、移動式レンダリング装置としても実用化が証明されました。

今後の展望



移動式レンダリング装置に搭載されている「発酵・乾燥」機能は、生成物の水分を約28.9%まで低減することができ、これが減容化・減量化に直結しています。また、発酵プロセスにより臭いの問題も軽減することが期待されます。この技術は、最終処理場への運搬作業や焼却炉の負担を軽減することにつながります。家畜伝染病発生時には、JETが国からの要請に基づき迅速に対応し、処理を行います。

会社概要



株式会社JETは、東京都千代田区の一番町に本社を構え、急速土着菌増殖乾燥システムERSに関する事業を展開しています。設立は平成25年8月で、資本金は50,000,000円。開発、製造、販売、輸出入など多岐にわたる業務を手がけており、特に環境に配慮した循環型資源化システムの構築に注力しています。詳細は公式ウェブサイトでご覧いただけます。

公式ウェブサイトはこちら

このように、株式会社JETの移動式レンダリング装置は、特定家畜伝染病に対する新しい選択肢として期待されており、今後の普及が待たれます。


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