日本女子大学成瀬記念館で開催する食科学部開設記念展
日本女子大学の成瀬記念館では、2025年4月に新たに設立される食科学部を記念する特別展「日本女子大学の授業―伝統の食物学―」が、4月10日(木)から開始されます。この企画展は、学校法人日本女子大学の教育の歴史に触れ、特に家政学部がどのように食に関する学びを育んできたかに焦点を当てています。
歴史的な背景
日本女子大学は、1901年に家政学部が設立され、「家政及芸術」の授業の一環として料理が教授されていました。その当時の学生が作成したノートには、料理学が生理学、衛生学、経済学などの多くの知識と技術が融合した実践的な学問であることが記されています。また、料理が科学的な視点で研究されるべき分野だとされ、それが当時の教育の根幹をなしていたことが伺えます。
展示内容
今回の展示では、主に明治から昭和初期までの学生たちが記した授業ノートや、当時の授業の様子を再現した写真などが展示される予定です。具体的には、西洋料理やフランス料理に関するノート、教員による書簡、さらには森村夫人から寄贈された食卓用の食器など、多岐にわたる資料が紹介されます。これにより、伝統的な食物学の進展を振り返るだけでなく、当時の学生の視点で作られた学びの成果を体感することができます。
開催期間と館内情報
この記念展は2つの期間に分けて開催されます。
- - 前半: 4月10日(木)~ 5月2日(金)
- - 後半: 6月3日(火)~ 7月30日(水)
成瀬記念館は火曜日から土曜日まで開館しており、平日は10:00から16:30まで、土曜日は10:00から12:00まで訪れることができます。入館はどなたでも可能なので、地域の方々や学生の皆さんもぜひ足を運んでみてください。
成瀬記念館について
成瀬記念館は、日本女子大学の創立80周年を記念する一環として1984年に設立されました。美しいロマネスク調の赤煉瓦の建物は目白キャンパスの正門の左手に位置しており、女子教育の歴史に関する資料や創立者の成瀬仁蔵に関する資料を中心に収集し、保存、研究、公開を行っています。本館は、女子教育の進展に貢献することを目指しています。
食科学部の役割
新設される食科学部は「食科学科」と「栄養学科」の2つの学科で構成されます。食科学科では、生活者の視点を重視し、実際の食を科学的に学ぶことで、専門的な知識を身につけた人材を育成します。一方、栄養学科では、すべての人々の健康をサポートするための管理栄養士を養成しています。
日本女子大学は、日本初の組織的な女子高等教育機関として多様な教育機会を提供しており、今年は創立120周年を迎えます。将来の学びと成長を支える日本女子大学の取り組みをぜひ見に来てください。