くるみざわしんが描く新作舞台『マクベスに告げよ』の魅力
劇作家であり精神科医であるくるみざわしんが、新作舞台『マクベスに告げよー森の女たちの名前を』を2025年10月に上演します。この舞台は、近年の精神医療における人権侵害の問題に光を当て、過去の歴史と繋がる独自の視点で描かれています。世間から隔絶された精神病院を舞台にし、そこに集う人々の内面に迫るこの作品は、多くの観客に深い感動を与えることでしょう。
舞台の背景とテーマ
『マクベスに告げよ』は、シェイクスピアの作品「マクベス」を下敷きにしており、「魔女」たちの治療の力が排斥されていく経緯を描いています。彼女たちは植物や動物から薬を作り、悩みを抱える人々の声を聴く治療者でしたが、社会から恐れられ、「魔女」と呼ばれる異端として排除されていく実情を反映しています。このような歴史的な背景が現代の精神医療と重なることを、くるみざわしんは鋭く描き出しています。
あらすじ
物語は、1960年代の高度成長期に建設された精神病院を舞台に繰り広げられます。この病院では、入院患者たちが世間から隔離された生活を強いられ、院長は時代の流れを敏感に察知しながら、病院の収益性を考えているのです。物語は、看護師の岡田が1年前に病棟で患者を死亡させた過去を持ち、その後再び病棟に戻るところから始まります。岡田が旧知の看護師たちと再会し、次第に明らかになる様々な出来事が描かれる中で、彼らは見えない壁に阻まれた真実に向き合うことになります。
出演者と制作陣
この舞台には、実力派の出演者が揃っております。原田健太郎、岩戸秀年、川口龍、小林美江、滝沢花野、大手忍、三浦伸子など、豪華なキャストたちが個性豊かな役を演じ、物語をより一層深みのあるものに仕上げていくでしょう。また、演出は著名な演出家・劇作家の東憲司が担当し、名作の新たな解釈と鋭い視点で観客を魅了します。
チケット情報
公演は2025年10月9日から13日まで、東京都中野区の劇場MOMOにて行われます。チケットは現在、カンフェティにて販売中で、一般は4,500円、ペアチケットは8,000円、シニア(70歳以上)は4,000円、そしてU25は3,500円と手ごろな価格設定がされています。特に終演後にはアフタートークも予定されている日があり、観客との対話を楽しむ貴重な機会も用意されています。
まとめ
『マクベスに告げよー森の女たちの名前を』は、くるみざわしんの名作として期待される作品です。その独自の視点から立ち上がるストーリーは、観客に深い思索を促し、私たちが見逃してきた精神医療の現実に目を向けさせてくれることでしょう。ぜひ、この機会に観劇し、新しい視点を得てみてはいかがでしょうか。詳細な情報やチケット購入は、公式ホームページやカンフェティをご覧ください。