甲府市に寄付された「カメリアくん」が保育の安全をサポート
近年、保育園における園児の置き去り事故が懸念されています。これに対する取り組みとして、SDエンターテイメント株式会社の連結子会社、エムシーツー株式会社が「園児置き去り防止カメラ カメリアくん」を甲府市に寄付しました。このカメラは、保育士の業務をサポートし、園児の安全を守るために設計されています。
寄付の背景
甲府市では、多くの子どもたちが安心して過ごせる環境を提供するために、保育士の負担軽減とともに、園児の安全対策を強化することが求められています。実際に、東京都が実施した調査では、2017年度からの4年間で、都内の保育所で報告された置き去り事故の件数が94件に達し、実際には報告されていないケースも多いとされています。この現状を受け、特に人手不足の影響を受ける保育の現場で、適切な仕組みを導入することが急務とされています。
「園児置き去り防止カメラ カメリアくん」の機能
このカメラは、前後180°の2つのレンズを用いて、散歩や公園遊びなどの死角を記録できるのが特徴です。この特性により、保育の重要なシーンにおいても問題を未然に防ぐことが可能となります。
4つの特徴
1.
死角をゼロに: 前後カメラで、周囲の状況を同時に記録します。
2.
ICタグ自動検知: 園児の衣服に装着したICタグが設定範囲から外れる際、警告音が鳴り、保育士のスマホにも通知されます。
3.
通信不要の録画機能: Wi-Fiがなくても最大48時間の映像を記録でき、どんな状況でも安心です。
4.
多用途に対応: 教育や保護者向けの対応にも活用でき、研修や説明の際のエビデンスとしても機能します。
甲府市の取り組み
甲府市の市長、樋口雄一氏は、「子どもを安心して育てられる環境作り」を進めており、今回の寄付はその一環です。このカメラは公立保育所の5カ所に配備され、園内外を問わず安全性向上を図ります。
エムシーツー株式会社のコメント
エムシーツー株式会社の管理部長、大久津隆則氏は、「人的スキルや注意力に頼るだけではなく、システムや環境を整えることが重要」と述べ、カメリアくんを通じて甲府市への貢献を望んでいます。
今後も、地域との連携を強化しつつ、子どもたちが安全に育つ環境作りに努めていく考えです。保育の分野での技術革新が進む中で、こうした取り組みが、少しでも多くの園児の安全に寄与することを期待しています。