介護施設における清掃業務とその負担の実態調査

プラス株式会社が実施した介護施設の清掃業務に関する調査は、現場の職員たちが抱える深刻な負担を明らかにしました。介護に従事する職員が、入居者へのケアに多くの時間を割けず、清掃業務に多くの労力を割かれている現状は、介護業界全体の問題として取り上げられるべきです。

清掃業務に対する負担

この調査によると、介護職員の74.5%が清掃業務に身体的または精神的な負担を感じていることが判明しました。特に「腰をかがめたり立ったりする動作」が53.2%で負担として上がり、作業の過重さが問題視されています。多くの職員が日々の業務に疲弊しているのが現実です。

ニオイ対策の負担

さらに、施設内のニオイ対策を担当している職員の約7割が「負担を感じている」と回答しました。負担の理由のベストは「精神的ストレス」であり、48.6%がこの点を挙げています。これは、入居者やその家族からの指摘が直接的なストレスの要因となっていることを示唆しています。

時間の制約

介護現場では人手不足が問題となっており、職員が入居者とのコミュニケーションやケアに必要な時間を確保できていない実態が浮き彫りになっています。「十分に割けている」と答えた職員はわずか23.6%で、34%もの職員が時間が割けていないと感じています。これは、介護の質に深刻な影響を及ぼしている可能性があります。

ニオイ対策の実施方法

調査では、ニオイ対策として「こまめな換気」が62.3%で最も多い実施方法であることが判明しました。次いで市販の消臭スプレー（47.2%）や拭き掃除の頻度を増やすこと（35.8%）が挙げられました。しかし、現在の対策に満足している職員は56.6%にとどまり、不満足な理由として「ニオイを断てない」が60%と非常に多く挙げられています。