森永製菓が“レンタル移籍”制度をスタート
森永製菓株式会社(東京都港区)は、次世代の事業創出に向けて新たな人材育成プログラム「レンタル移籍」を導入しました。このシステムは、社員が元の組織に在籍しながら、他の企業で一定期間働くことを可能にします。
目的と背景
森永製菓は、これまでにない事業推進力を持った人材を育成するため、実践的な経験を重視しています。ベンチャー企業との連携を通じて、スピード感や創造性を養うことが期待されており、移籍者は新たな環境での業務を通じて成長することが目指されています。
このたびのレンタル移籍は、2024年4月から1年間で実施され、2名の社員が選ばれました。彼らは、実務経験を通じて事業開発に必要なスキルを身につけることになります。
プログラムの概要
今回選ばれた2名の社員はそれぞれ異なる企業にて、新たな挑戦に臨みます。第一の移籍先は
株式会社オマツリジャパン(東京都千代田区)で、伝統文化や祭りを支援する事業に携わります。彼は、民間企業と祭りを結ぶための広告協賛やイベントコーディネートの業務を担当し、事業開発に取り組む予定です。
もう一人は、
トモイク株式会社(東京都中央区)に移籍し、24時間対応の子育て相談サービスを提供する同社で新規プラットフォームのマーケティングや開発に挑戦します。
先進的な試み
特徴的なのは、森永製菓が既に導入している「side project」という社外兼務型のプロジェクト。この制度では、社員は業務時間の20%を利用してベンチャー企業と関わることができ、実際に働くことで自己成長を促しています。その結果、約1名の社員が「レンタル移籍」にも挑戦することとなりました。このように、異なる環境での経験が、社員に主体性と柔軟さをもたらし、事業におけるイノベーションを加速させる狙いがあります。
導入担当者のコメント
森永製菓 新規事業開発部副部長の澤田佳佑氏は、「新たな事業創造には異分野との融合が不可欠です。レンタル移籍を通じて、実践の場で自らの考えを形にしてほしい」と述べています。社員が新たに得た経験を、帰任後の業務にどう活かすのか、その成果が注目されます。
今後の展望
「レンタル移籍」制度を通じて、森永製菓は大企業の人材育成を支え、さらにベンチャー企業の事業推進にも寄与することを目指しています。この取り組みが一人ひとりに刺激を与え、刺激し合う社会が広がることを期待しています。
さらに、ローンディールが提供する「越境経験による成長」セミナーが開催され、実際にこの制度を利用した社員や導入担当者のリアルな声を聞く機会も設けられます。参加を希望する方は、ぜひ情報をチェックしてみてください。
今後の成果に注目し、森永製菓が育成した人材たちが新たな事業を切り拓く様子を追っていきます。