2025年6月度の都道府県別賃金伸び率ランキング
株式会社フロッグが発表した2025年6月度の「都道府県別賃金伸び率ランキング」では、各雇用形態ごとに賃金の変動が示されています。このレポートは、アルバイト・パート、派遣、正社員の3つの雇用形態に分け、全国の求人情報をもとに集計したものです。これにより、各都道府県の賃金状況を幅広く理解することができます。
雇用形態別の賃金動向
量的なデータを踏まえると、2025年6月度の賃金増減率は以下のようになっています。
- - アルバイト・パート: -1.16%〜+3.11%
- - 派遣: -2.29%〜+3.18%
- - 正社員: -0.50%〜+1.55%
上記のデータから、アルバイト・パートでは岐阜県が+3.11%で1位を占めており、派遣では奈良県が+3.18%と最高の伸びを見せています。また、正社員では熊本県が+1.55%の成長を遂げました。
特筆すべきランキング
アルバイト・パート部門のトップ3は以下の通りです。
1.
岐阜県: +3.11%(増加額 +38円)
2.
和歌山県: +2.58%(増加額 +31円)
3.
三重県: +2.26%(増加額 +28円)
一方で、ワースト3は以下のようになっています。
- - 45位: 広島県 (-12円, -0.99%)
- - 46位: 福岡県 (-14円, -1.15%)
- - 47位: 茨城県 (-14円, -1.16%)
このように、岐阜県はアルバイト・パートの賃金が上昇している一方で、茨城県は厳しい状況にあることがわかります。
派遣の状況
派遣業界では、1位は奈良県で+3.18%(増加額 +45円)ですが、47位は山形県で-2.29%となっています。特に奈良県は、特定の派遣企業が時給1500円を超える介護関連の求人を多く出しており、その影響で賃金が上昇しました。
正社員の動向
正社員の賃金伸び率では、熊本県が1位に躍り出ました。増加額は+3,836円で、増加率は+1.55%とかなりの伸びを見せています。企業の求人増に伴い、月給が上昇傾向にあると言えるでしょう。
対照的に、47位の鹿児島県は-1,205円(月給の減少)と、厳しい状況にあることがわかります。特に熊本県では高額な求人が集まっていることが背景にあるようです。
各県の賃金推移
岐阜県と茨城県、奈良県と山形県、熊本県と鹿児島県の賃金推移を比較することで、どのように各県が異なる状況に置かれているかを把握できます。例えば、岐阜県は塾講師など高時給案件が増加し、茨城県は長期間の横ばい状態が続いています。
終わりに
今回の調査は、全国の賃金動向を知る上で非常に有益な資料となります。今後もこのようなデータをもとに、各都道府県の雇用市場がどのように変化していくのか、注視していきたいところです。賃金の増減を通じた地域格差の理解や、雇用改善のための施策検討の参考にすることができるでしょう。特に今後は、物価の上昇や社会的な変化が賃金にどのように影響するかが、今後の課題となるでしょう。