新たに誕生したクインテッサホテル福岡渡辺通の魅力と展望

福岡市中央区に、株式会社エー・ディー・ワークスが手がける「クインテッサホテル福岡渡辺通 Comic＆Books」が2025年10月に営業を開始しました。このホテルは、ADWにとって初めてのホテルアセットであり、約2億円を投じて行われた大規模な改修工事によって見事にリブランディングされています。今回は、改修の背景やホテルの魅力、ADWの今後の展望に迫ります。

改修の背景とホテルの魅力

このホテルは2009年に開業し、16年間の歳月を経て、経年劣化が目立つようになっていました。しかし、ADWが取得したのは、これを単なる不動産とは捉えず、再生可能な資産として見込んだからです。

約2億円の投資をもとに、内装や外装の刷新が行われ、特にフロントや共用スペースのデザインが一新されました。明るく清潔感あふれる雰囲気を醸し出すフリースペースは、宿泊客に快適な滞在を提供する場となりました。また、特筆すべきは、従来の宴会場が男性専用のキャビンフロアに変貌を遂げたことで、宿泊可能人数が増え、空間の機能性も格段に向上しました。

さらに、約10,000冊の漫画が並ぶ「MANGA Library」や大浴場も併設されており、特にインバウンド客に向けたサービスを充実させています。これらの改装によって、日本の文化を体験しやすくなり、訪れる外国人にも受け入れられる魅力的なホテルが誕生しました。

インバウンド市場と新たな挑戦

ADWは、このクインテッサホテルを不動産再生商品として一棟での再販を計画しています。政府が目指す2030年までに訪日客が6,000万人に達するという目標を背景に、ADWはインバウンド市場の成長を見込んでいます。特に福岡は「アジアの玄関口」としての役割を果たしており、国際的な観光都市として注目を浴びています。

ADWの事業は、福岡を重要な拠点として位置づけ、今後もエリアの拡大を図る計画です。このホテルをはじめとする一棟再販事業は、他の事業と連携しながら、さらなる成長を目指します。特に、蓄積した改修やオペレーションのノウハウは、新規事業の足掛かりにもなるでしょう。

企業としての未来

ADWGは、1886年に創業し、長い歴史を持つ企業です。現在も東京・大阪・福岡・ロサンゼルスに拠点を持ち、不動産を中心とした投資ソリューションを展開しています。10年後のビジョンとして『税前利益200億円、BtoCシェア40％』を掲げ、さまざまなアセットを活用することで企業価値の向上を目指しています。特に、宿泊事業の新規立ち上げは、今後のスケジュールの中心となることでしょう。