ペットと避難の重要性
2025-09-16 18:46:54

災害時、ペットと共に安全に避難するための活動と獣医師の重要性

災害時、ペットと共に安全に避難するための活動



2025年9月7日、山梨県で開催された第7回関東・東京合同地区獣医師大会において、歌手の伍代夏子さんが「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」のアンバサダーとして登壇しました。このプロジェクトは、災害発生時に人とペットが同じ空間で避難できる社会を目指し、飼い主の意識向上と避難時の重要性を広めることを目的としています。

プロジェクトのきっかけ


伍代氏は、東日本大震災の際に見た光景が、このプロジェクトの発端となったと語ります。当時、寒い中で短パン姿の女子高生が、避難所に犬を連れて行けず外で過ごしているのを目撃し、様々な問題を抱える飼い主の姿を知りました。「ペットと共に避難できない」という状況が、飼い主の心にどれほどの不安を与えるかを強く実感した伍代氏は、同室避難が許されることが当たり前になる世の中を目指してプロジェクトを立ち上げました。

具体的な取り組みとうまくいった事例


講演の中で、石川県での成功事例も紹介されました。獣医師同士が連絡を取り合い、飼い主の避難先近くの病院でペットを一時預かりすることで、多くの飼い主が安心を得られたことが示されました。約70の病院で300頭以上のペットが受け入れられ、獣医師たちがその健康をしっかりと管理したことは大変重要です。

しかし、未だに課題も存在します。特に人口密集地域では、避難所でペットを受け入れる余地が不足しているため、空間の確保が難しいとのこと。その解決策として、不安を軽減するための飼い主自身の準備が重要だと伍代氏は訴えます。必要最低限のしつけやワクチン接種、ペット用品の備蓄などを整えることで、飼い主はよりスムーズに避難を行うことが可能になります。

獣医師に求められる役割


基調講演では、獣医師の存在がどれほどの価値を持つかも強調されました。災害時において、ペットに対する健康管理や飼い主への指導、相談対応が求められます。獣医師たちは、飼い主が安心して避難するための大きな支えとなることができるのです。

クロストークセッションの内容


続いて行われたクロストークセッションでは、各地域の獣医師たちからの実践的な意見や経験が交換されました。群馬県では、災害時に動物救護を行うチームが誕生し、各市町村の防災訓練に参加するなどの取り組みがなされています。これにより、盲導犬を連れた人々との避難対応のトレーニングなども行われており、動物福祉の観点からも高く評価されています。

平井先生や藤本先生の発言からもわかるように、獣医師と防災担当者の連携は非常に重要です。特に、地域ごとにペットと避難できる場所を知らせる役割を果たすことは、飼い主にとって大きな安心材料となります。

おわりに


このように、災害時におけるペットとの同室避難は、自分自身と愛する動物を守るための重要な事柄です。伍代氏は、「獣医師の皆さんには、もっと力を貸してほしい」と強いメッセージを送りました。この大会を通じて、今後もペットとの共生を支える社会の実現が期待されます。


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