物流とITに触れる中高生向け職業体験
2023年8月4日と5日、東京都の稲城市にて、パルシステム連合会が主催する中高生向けの職業体験企画が実施されました。参加したのは、中学1年生から高校1年生までの7人の生徒たち。彼らは、生協の宅配サービスの仕組みを深く理解するために、最新のIT技術と物流の実態を体験しました。
物流の重要性を学ぶ
この職業体験は、パルシステムの「おしごと体験」を通じて行われ、実際の物流センターを活用したものです。ここでは、生徒たちは仕分け機やタブレット端末を使用して、宅配サービスがどのように成り立っているのかを探求しました。
初日は、店舗と宅配サービスの違いに焦点を当て、どのように商品が配置され、顧客がどのように選択を行うかを考察しました。生徒たちは、実際の買い物体験を通じて、商品が売れ残ることによる食品ロスの回避など、流通の仕組みを学びました。
さらに、毎日約16万件の受注データがどのように集計され、物流センターでどのように処理されるのかをタブレットで確認しました。実際の注文画面を操作することで、データがどのように行き交い、最終的に商品が自宅に届くかを体感しました。これにより、生徒たちは情報システムの重要な役割を実感しました。
チーム対抗の体験で楽しさ倍増
翌日は、宅配サービスを通じた食品ロスの削減をテーマにしたグループワークが行われました。生徒たちは、発注から消費までの各段階で発生する食品ロスの原因について話し合い、さまざまなトラブルや気象の影響など、その発生要因を探りました。これにより、彼らは物流の裏側で起こる様々な出来事を理解し、解決策を考える力を養いました。
また、パルシステムは地域の困窮者支援団体と協力し、余剰食品を有効活用する取り組みも行っています。生徒たちはこれを通じて、企業と地域社会の連携がどれほど重要であるかを学びました。
SDGsの意識と共同の重要性
生徒たちは、これらの体験を通して、日常生活においてどのように協力して課題を解決できるかを話し合いました。町中のゴミ問題やリサイクル、食品ロスを減らす方法などについて、グループワークでさまざまなアイデアを出し合いました。こうした活動が、小さな協同の形を築くごとに、彼らの将来の職業選択にも影響を与えることでしょう。
最後に、講師は「仕事は人と人が協力し合うことで成り立つ」というメッセージを伝え、職業体験を締めくくりました。このような実践的な体験を通じて、生徒たちは自分の将来に向けた視野を広げました。
まとめ
今回の職業体験企画は、パルシステムが強調する人と人のつながりや協同の重要性を生徒たちに伝える素晴らしい機会になりました。物流とITの実体験を通じて、未来の仕事に対する興味を喚起し、持続可能な社会への意識を育むことに寄与しています。こうした活動は、地域の教育において非常に意義深いものであり、今後の開催にも期待が寄せられます。