地域ブランド調査2025の結果発表
2025年6月、株式会社ブランド総合研究所が実施した「地域ブランド調査2025」の結果が発表され、都道府県の魅力ランキングで東京が5位に転落したことが話題となっています。前回に引き続き、北海道が全国一の魅力を誇る県として評価され、函館市は市区町村部門で2年連続の1位となりました。
調査の経緯と背景
この調査は、国内の1,000市区町村と47都道府県を対象に、認知度、魅力度、イメージなど、全90項目について消費者の意見を集約したものです。今年の調査には33,449名の回答者が参加し、年齢層は20代から70代まで幅広く網羅されています。
調査の開始は2006年で、今年で20回目を迎えました。調査結果は、地域活性化に向けた情報源として価値が高く、特に観光や居住の意欲度を測る貴重な指標となっています。
魅力ランキングの変動
都道府県ランキングでは、北海道が17年連続で1位に輝くとともに、神奈川県が初めて4位に進出しました。一方で、東京都は5位に後退し、関西地域の大阪府も順位を落としましたが、隣接する奈良県と兵庫県は上昇を見せています。
市区町村部門では、函館市が2年連続でトップに立ち、観光名所や食文化が高く評価されています。また、鎌倉市は大きくランクアップし注目されています。
地域ブランドの新たなフェーズ
調査では、地域ブランドの魅力は歴史的事件や社会の動きに影響を受けて変動することが示されています。特に2015年からの地方創生以降、若年層の評価が高まる傾向が見られ、今後地域活性化に向けた施策を考える上で、新成人や若者に対するアプローチが重要な要素となることが示唆されています。
神奈川県の居住意欲の高さ
注目すべきは、居住意欲度の指標で神奈川県が1位に返り咲いた点です。ライフスタイルの好みや住環境が多様化する中で、さらに居住地としての魅力を高める工夫がなされていることが背景にあります。
値上がりを見せる鎌倉市
鎌倉市は観光意欲度と居住意欲度の両方で大幅な順位上昇を記録しました。これには、鎌倉が持つ豊かな自然や歴史的背景、観光資源が大きく影響しています。近年の観光振興策や住みやすさの向上施策の表れと言えるでしょう。
まとめ
「地域ブランド調査2025」は、地域の魅力度や観光、居住の魅力の変動を数値化し、地域活性化に向けた貴重なデータを提供しています。特に若年層の意見が高く評価される今、地域にとっての新たな取り組みが求められています。今後、各地域がどのように戦略を立て、魅力を発信していくのかが注目されます。