顕微鏡遺産認定
2026-06-16 14:56:17

日本電子の走査電子顕微鏡が顕微鏡遺産に認定されました

日本電子の電子顕微鏡、顕微鏡遺産に認定



日本電子株式会社(東京都昭島市)は、1966年に完成したJSM-1型と1967年に完成したJSM-2型の走査電子顕微鏡が、公益社団法人日本顕微鏡学会より第3回「顕微鏡遺産」に認定されたことを発表しました。この認定は、日本顕微鏡学会が2024年の創立75周年を記念し、顕微鏡に関する技術や製品の重要性を確認し後世に伝えるために設けられた制度です。

認定名と理由


認定名は「顕微鏡遺産」認定第25号に選ばれています。JSM-1型は国内で初めての商品化された走査電子顕微鏡であり、1966年に発表されました。それは、世界初のSEMであるCambridge Scientific Instruments社製のStereoScanが登場してから約半年後のタイミングでした。JSM-1型は、50nmの分解能を持ち、Everhart-Thornley(ET)検出器及び半導体検出器を搭載し、電子ビーム誘起電流(EBIC)像の観察も可能という、今までにない特色を持っていました。この製品は、当時の開発者の高い技術力と志を反映しています。

続いて、1967年にはJSM-2型が登場。こちらはJSM-1型の分解能を50nmから25nmへと向上させ、透過電子像やカソードルミネッセンス像、X線像を観察できる機能も追加されました。この性能向上により、先端的な研究分野だけでなく、材料系や半導体、バイオ系産業の研究開発にも広く採用されました。日本電子は、JSM-1型の発売により国内におけるSEMの地位を確立し、JSM-2型によって日本の産業競争力の向上に顕著な影響を与えました。

世界に認められた日本製品


JSM-1型とJSM-2型は、その技術力により世界のSEM市場でも注目を浴びました。当時、日本は「低価格・低品質」と見られていましたが、これらの製品はその先入観を覆し、日本製品の技術水準を世界に知らしめる文化遺産となりました。日本電子のこれらの顕微鏡は、国内外の多くの研究機関や産業界で用いられ、その影響力は計り知れません。

過去の功績と未来の展望


当時、JSM-1型とJSM-2型の開発に参加していた紀本静雄氏、橋本寛氏、佐藤正幸氏、江口英郎氏の4名は、1971年に日本顕微鏡学会の第16回瀬藤賞を受賞しました。この栄誉は、その後の顕微鏡学や科学技術の発展に寄与したとして、高く評価されています。

なお、日本電子は2024年にも他の電子顕微鏡、例えば「磁界型電子顕微鏡DA-1型」及び「スーパースコープJEM-50B型」で顕微鏡遺産の認定を受ける予定です。これにより、日本電子の技術の優秀性が再確認されるでしょう。

今後も日本電子の電子顕微鏡技術に期待が寄せられています。走査電子顕微鏡の受賞は、その歴史的意義を再評価する重要な機会となるでしょう。顕微鏡技術の発展は科学研究の基盤となるものであり、私たちの未来に大きな影響を与えると確信しています。


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