地域の誇りを未来へつなぐ、昭栄堂とPride Fundの提携
宮崎県都城市の伝統ある菓子メーカー「お菓子の昭栄堂」が、成長支援を目的とした事業承継ファンド「Pride Fund」と資本提携を結びました。この提携は、地域の食文化を支える中小企業としての昭栄堂の今後の発展に大きく寄与することが期待されています。
昭栄堂の歴史と成長戦略
昭栄堂は1901年に創業し、長い歴史の中で地元素材を活かした美味しさにこだわった菓子作りを続けてきました。その代表的な商品、九州産のバターと小麦粉を使った「九州純バタークッキー」や「菓心なごみ」シリーズは、多くの人々から支持を受けています。代表の遠武憲明氏は2007年に家業を引き継ぎ、2014年に法人化を実現しました。
遠武社長は2018年以降に卸売事業の拡大に力を入れ、年商を大幅に伸ばす一方で、さらなる成長には経営体制や営業体制の強化が必要であると痛感していました。その中で、異業種との連携を図ることで持続可能な成長を目指しました。
Pride Fundの役割
昨年設立されたPride Fundは、全国の地域中小企業を支援することを目的としています。このファンドは、特に食文化に根ざした企業のM&Aを通じて、地域経済の活性化や競争力強化を図ります。J.フロント リテイリング株式会社、日本政策投資銀行、イグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ株式会社の3社が協力し、販路拡大や経営管理の強化に寄与することを目指しています。
このファンドの強みは、幅広いネットワークと商品の開発力にあります。昭栄堂は、このリソースを活用することで、販売網の拡充や新商品開発に取り組み、地域の消費者にさらに良いお菓子を届けることができるでしょう。
資本提携の背景
資本提携を結ぶにあたり、昭栄堂とPride Fundの間で詳細な協議が行われました。その結果、昭栄堂の長い歴史と地域に根差した事業は、Pride Fundの投資コンセプトに適っていると確認されました。遠武社長は、「Pride Fundとの提携により経営課題を補完し、ブランドと商品を飛躍させることができる」との思いを語っています。これが今回の資本提携に至る背景です。
NEWOLDのサポートと今後の展望
この資本提携を実現した株式会社NEWOLD CAPITALの代表者は、昭栄堂との接続に感謝の意を表すると共に、企業・人・地域の成長を実現することをこの提携に重ねています。また、M&Aは単なる契約ではなく、本当のスタートであると強調し、今後の支援を約束しました。
昭栄堂は、Pride Fundを通じて新たな成長戦略を進めていくことで、地域に根ざした企業としての魅力をさらに引き出し、全国のお客様にその魅力を届けていくことでしょう。地域社会の一員としての責任を果たしつつ、未来への道を切り開いていく昭栄堂の取り組みに、今後も注目が集まります。
お菓子の昭栄堂の概要
- - 会社名:株式会社お菓子の昭栄堂
- - 所在地:宮崎県都城市甲斐元町1街区28号
- - 代表者:遠武 憲明
- - 設立日:2013年6月4日(創業1901年)
- - 事業内容:菓子の製造・販売
- - URL:お菓子の昭栄堂公式サイト
Pride Fundについて