教育現場におけるICT環境の課題と改善要望に関する調査結果

バッファロー株式会社は、教育委員会に従事するICT担当者を対象に、学校におけるICT活用状況とネットワーク環境に関する調査を実施しました。この取り組みは、声高に求められる教育のデジタル化に伴い、実際にどのような課題が存在しているのかを明らかにすることを目的としています。調査では、86名の有効回答が得られました。

調査結果の概要

Wi-Fiの改善要望

調査の結果、驚くべきことに70.9%の教師が現在の学校ネットワークについて「改善が必要だ」と感じています。具体的な改善希望としては、55.7%が「多台数接続時に通信が不安定になる」と回答しており、一斉に動画視聴を行った場合の再生速度のバラツキや、オンライン授業中の映像・音声が途切れることも34.4%の人から指摘されています。このデータは、教育のデジタル化が進む中で、現場のインフラが追いついていないことを示しています。

集中管理サービスの利用状況

また、調査において69.8%の教育現場がネットワーク機器の集中管理サービスを使用していることがわかりましたが、同時に46.7%の利用者が「ライセンス更新費用が高く、継続に課題を感じている」と回答したのも注目点です。導入したくても、「初期導入費用が高額」と「ライセンス更新費用が負担になる」という理由から、多くの学校が利用に踏み切れない状況にも関わらず、多くの教師が利用を希望しているのは意欲的な姿勢とも捉えられます。

重要視される機能

ネットワーク機器のリプレースを検討する際には、52.3%が「セキュリティー機能の高さ」を最重視すると回答。また48.8%の回答者が「多台数接続時の通信安定性」と「通信速度の速さ」が同等に重要であると述べています。これは、教育環境においてスムーズな通信は不可欠であると同時に、安全な環境も求められることを示しています。

財源の確保とネットワークアセスメント

ネットワーク機器のリプレース時には、35.0%が「自主財源」を主な財源としていると回答。続いて、26.7%が「活用可能な補助金」を挙げています。さらに、40.6%の教育現場がネットワークアセスメントを「実施済み」と回答しており、約30%が「実施予定」としています。これは、現状把握が重要視されていることの表れです。

まとめ

調査から得られた結果は、教育分野のICT環境が抱える多くの課題を浮き彫りにしました。特に、学校現場における多台数接続時の通信の安定性やネットワーク機器の管理に関する悩みが強く、今後きちんとした改善策が必要です。また、バッファローは、こうした背景を考慮し、学校向けのネットワーク機器や管理ソリューションを提供しています。デジタル教育が進む中で、本調査の結果が一助となれば幸いです。