ドローンとAIの協力で現場業務が変革
近年、建設業界や製造業では人手不足が深刻化しており、業務の効率化が求められています。そんな中、MODE, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、東京支店:千代田区)が開発した現場特化型のAIアプリケーション「BizStack」は、KDDIスマートドローン株式会社が提供するドローンポートと連携し、新しいサービスを提供します。このコラボレーションにより、現場業務の効率性が向上し、安全性も高まることが期待されています。
BizStackとは何か?
BizStackは、現場の“今”を理解し、AIが対話形式でサポートする画期的なアプリケーションです。建設、製造、物流業界において必須のリソースであるリアルタイムデータを利用し、生成AIが自然言語で状況を報告します。これにより、業務の意思決定をサポートする機能が強化されており、特に人手不足や業務の属人化といった課題に対処します。
使い方も非常に直感的です。事前のトレーニングやITスキルが不要で、チャット形式で操作できるのが特徴です。すでに多くの現場で導入されており、今後さらなる進化が期待されています。
現場の課題と背景
建設業界の課題は多岐にわたります。高齢化の進展や働き方改革の遅れに加え、2014年10月からの時間外労働規制が業界に波及しています。厚生労働省のデータによれば、土木作業従事者の有効求人倍率は6.34倍にも達しており、現場ではますます人手不足が深刻化しています。こうした状況では、ドローンやAI、IoTを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)が必要不可欠です。
具体的な連携内容
KDDIスマートドローンのドローンポートとBizStackの連携によって、ドローンで撮影されたデータが自動的にエリアや日時ごとに整理・格納されるシステムが実現しました。この仕組みの利点は以下の通りです:
- - ドローンやセンサー、外部システムからの多様なデータをBizStack上で一元管理
- - 遠隔地からPCやスマートフォンで即時にデータを確認可能
- - チャット形式で直感的にデータにアクセスできるAIアシスタント機能
- - ドローン飛行開始時にはリアルタイムの映像確認が可能
このシステムにより、従来のように現地へ赴くことなく、必要な情報を迅速に取得・活用することができるようになります。これにより、ドローン運用の効率化と省力化が大きく向上します。
遠隔運航サービスの実績
KDDIスマートドローンが提供する遠隔運航サービスは、ドローンの所有やメンテナンスからパイロットの育成、飛行許可申請、日常の飛行、データ管理までを包括的に委託できるサービスとして、2023年7月から提供されています。これまでに約7400回の飛行実績があり、特に建設現場での効率的な進捗管理に役立っています。たとえば、株式会社大林組との提携では、建設現場にドローンポートを設置し、遠隔から自動測量を行う運用に成功しています。
MODEについて
MODEはシリコンバレーに本社を構えるスタートアップで、AI技術を活用して現場業務の支援を行っています。業界の人手不足や業務の属人化に対する解決策として、BizStackは現場向けAIアプリケーションとして世に問われ、持続可能な現場運営のための選択肢を提供しています。今後も進化を続けるBizStackを通じて、業務の効率化と安全性の向上を図ります。
まとめ
KDDIスマートドローンとMODEの連携により、ドローンとAIが現場業務を支える新しい時代が到来しました。この協力によって業界の課題を解決し、効率的かつ安全な現場運営が実現されることが期待されています。これからの進展に目が離せません。