鹿島式工法の革新
2025-01-29 11:52:42

鹿島式ストレート梁工法が鉄骨製作を革新 - 札幌4丁目プロジェクト

鹿島式ストレート梁工法で新たな建築の可能性を開く



鹿島建設が手掛けた「鹿島式ストレート梁工法」が、新たに発表されました。この工法は、札幌で進行中の(仮称)札幌4丁目プロジェクトをはじめとする8件の工事に採用されており、鉄骨梁の製作手間と現場での溶接作業を大幅に削減することを目指しています。

進化の背景


1995年に発生した阪神・淡路大震災を契機に、鉄骨大梁の端部が破断する問題が顕在化しました。その後、鹿島は水平ハンチ設置による補強工法を開発しましたが、これは作業の効率を損なうものでした。そこで新たに開発されたのが、「鹿島式ストレート梁工法」です。この新工法は、接合部の構造を合理化し、品質を向上させるという特長を持っています。

「鹿島式ストレート梁工法」の技術的要素


本工法では、CFT柱と鉄骨梁の接合部に「孔あき鋼板ジベル」を採用。既存の工法では必須だった水平ハンチを省くことで、柱周りのスペースを有効活用しつつ高い構造性能を実現しています。また、現場溶接ロボットを使った上向き溶接により、構造性能をさらに強化することができます。ジベルを用いることで、接合部の強度が向上し、耐震性能への寄与が期待されます。

溶接技術の革新


鹿島が開発した現場溶接ロボットは、上向き溶接を可能にしており、スカラップを省略することで構造的な弱点を改善。この技術により、溶接作業が軽減され、全体的な品質も向上します。さらに、ジベルを利用することによって、さらなる強度の向上が見込まれるのです。

具体的な成果と実験結果


構造実験を通じて、ジベルを用いることで得られる耐力の向上が立証されています。ジベルなしでも、優れた構造性能を保つことが可能であることが確認されており、今後の鉄骨造建物において重要な技術となるでしょう。

気になる札幌4丁目プロジェクトの概要


(仮称)札幌4丁目プロジェクトは、札幌市中央区に建設中の地上13階、地下2階の大型商業施設です。この建物は事務所や物販店舗、飲食店舗、さらには駐車場など多様な用途を持つことが特徴です。工期は2023年3月から2025年3月を予定しており、地域にとって重要な施設となることが期待されています。

未来への展望


鹿島は、「鹿島式ストレート梁工法」を通じてさらなる耐震安全性や施工における合理性を追求していきます。今後の技術の進化と新しい建築スタイルの提案に注目です。しっかりとした基盤を持ちながら、地域のニーズに応えた建物の実現に貢献していきます。


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