東急ホテルズが目指すユニバーサル対応の新たな取り組み
2025年6月16日、東京都世田谷区の二子玉川エクセルホテル東急で、東急ホテルズが主催する「ユニバーサルサービスEXPO 1」が開催されました。これは、障がいの有無や年齢、国籍に関係なく、すべての人々が安心して利用できるサービスへの理解を深めるためのイベントです。40のホテルを運営する東急ホテルズのスタッフたちが集まり、合計で81名が参加しました。
イベントの趣旨と目的
昨今のホテル業界は、訪日外国人の増加や高齢化社会の進展など、ユニバーサルサービスの必要性をますます強く感じる環境です。そのため、東急ホテルズは「ユニバーサルサービスEXPO ZERO」というオンライン研修プログラムを通じて、全国のホテルスタッフにユニバーサル対応に関する知識を提供してきました。
EXPO 1では、実際の体験を通じて、座学では得られない気づきや課題解決の視点を学ぶことを目指しました。参加者は、車いすを使用するシーンや避難誘導時の支援、アクセスルートの確認など、現実に即した体験を通じて、課題を一緒に考えました。
当日のプログラム内容
イベントは、まず一般社団法人障害攻略課の講演から始まりました。障がいに関する基礎知識やバリア解消のための実践的な方法について学びました。その後、参加者は3つのチームに分かれて、さまざまなワークショップを体験しました。
1.
避難誘導サポート: 災害時に車いす利用者を安全に避難させるための具体的な方法を、実際に車いすを用いて学びました。
2.
バリア体験: さまざまな障害物や設計の不備を実際に体験し、介助がどれほど難しいかを理解しました。
3.
アクセスルートの検証: 公式Webサイトに記載のアクセス情報が実際に使えるのか、車いすで確認しました。
また、ホテルが用意するアクセシビリティサポート備品に関する正しい使用法も学び、使用に際しての注意点に触れました。
参加者からのフィードバック
参加者たちは、今回の体験を通じて多くの気づきを得たと話しています。「世の中の多くの物は健常者目線で作られている」と認識を新たにし、実際に体験したことで自らのホテルの課題が明確になったという声が多く聞かれました。このように、イベントは参加者の意識改革にも寄与しました。
今後の展望
東急ホテルズは、「ユニバーサルサービスEXPO」を今後も継続的に開催する計画です。車いす利用者を含む、すべての人にとって利用しやすいホテルを目指し、スタッフが実践的な経験を積むことで、自社のサービスを改善し続けることを約束しています。
「ひととまちと、こころ満たされる時間(とき)を創る」というパーパスのもと、多様なニーズに応える姿勢を体現していく東急ホテルズの今後の取り組みに期待が高まります。