環境にやさしい新技術 "SFA仕上" の紹介
日本金属株式会社は、環境に配慮した製品「エコプロダクト」の新たな一環として、軟質化した炭素鋼および炭素工具鋼の「SFA仕上」を拡販していくことを発表しました。「SFA(スーパーフルアニーリング)仕上」は、製造条件を最適化し、素材の化学成分を変えることなく軟質化するという独自の技術によるものです。
SFA仕上の加工性の向上
「SFA仕上」では、加工性が大幅に向上されており、これによりスプリングバックを低減する効果があります。加工工程の削減が可能となり、結果的に製造プロセスのエネルギー効率を向上させ、環境への負担を軽減することができます。これは、持続可能なものづくりを目指す上で非常に重要な要素と言えるでしょう。
環境配慮製品としての認定
日本金属は、これらの努力により「SFA仕上」を自社の基準で環境配慮製品として認定しています。この取り組みは、2050年までにCO₂排出量をネットゼロにするという目標に不可欠であり、持続可能な開発のための道を歩んでいます。
未来を見据えた製品開発
「SFA仕上」は「NIPPON KINZOKU 2030」の方針にも基づいており、最終製品に求められる性能を素材で実現する「Near Net Performance」をキーワードに、お客様のニーズに的確に応えています。特に、自動車関連の市場を中心に販売拡大を目指しており、多くの企業への導入が期待されています。
SFA仕上の特長と利点
1. 化学成分の最適化
「SFA仕上」は、冷間圧延条件を最適化することで、製品特性を向上させています。
2. 機械的特性
一般的なナマシ仕上品に比べ、軟質ながらも優れた延性を兼ね備えています。これにより、加工作業の効率が大幅に向上するのです。
3. 加工性の良さ
この製品は、延びが更に大きくなっているため加工作業中の割れを防ぐことが可能となり、スプリングバックも小さいことで安定した製品形状を維持できます。
4. 金属組織への配慮
製品の金属組織は、一般のナマシ仕上品と同等の球状炭化物を有しており、優れた性能を実現しています。
5. 熱処理後の安定性
焼入れや焼戻し後の性質も一般材と同等で、安定した品質を保っています。
みがき特殊帯鋼の歴史
日本金属は、1930年にみがき特殊帯鋼の生産を開始し、日本全国で高品質な製品を提供しています。この長い歴史を活かし、さまざまな仕様や数量に対応した製品の開発を行っています。
結論
これからのものづくりは、環境への配慮が不可欠です。日本金属の「SFA仕上」は、持続可能な技術の代表例であり、新たな時代のニーズに応える商品です。今後の展開が非常に楽しみです。
お問い合わせ
製品や技術に関する詳細は、
日本金属株式会社の公式ウェブサイトをご覧ください。
また、企業へのお問い合わせや製品についての意見がありましたら、総務部までご連絡ください。電話番号は03-5765-8100です。製造工程の最適化と持続可能な未来への取り組みを、淘汰されない企業として進めていく姿勢をぜひ多くの方に知っていただきたいと思います。