JTOWERの屋内インフラシェアリング構想とは
通信の進化が求められる現代、株式会社JTOWERは屋内インフラシェアリング・ソリューションの取り組みを加速しています。2025年9月時点での導入実績は全国で739件に達し、前年同期比で123%という成長を見せています。特に、商業施設やオフィスビルだけでなく、一万人が収容できるアリーナ施設でも導入が続いています。
アリーナ施設の重要性
JTOWERの山本重好執行役員は、最近の導入数が特にアリーナやスタジアムに集中していることに言及しました。これはBリーグが進める「アリーナ構想」に基づき、2026年からスタートする新リーグ「Bプレミア」の参入条件として、充実したアリーナ施設が求められているからです。それに伴い、全国各地でアリーナの建設が進み、その通信環境の整備が急務となっています。
例えば、LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県 船橋市)やGLION ARENA KOBE(兵庫県 神戸市)では、JTOWERが提供した電波環境の整備が行われています。これにより、来場者が多く集まる際の物品販売やスムーズな入場が可能になり、より快適な観戦体験を実現しています。
インフラシェアリングのメリット
JTOWERの屋内インフラシェアリング・ソリューションは、従来の携帯電話キャリアがそれぞれに整備していた設備を共用化するという新しいビジネスモデルです。これにより、設備や運用・保守にかかるコストを削減し、効率的なネットワークの整備が可能になります。また、消費電力や資材、工事回数の削減ができるため、環境負荷の低減にも寄与しています。
例えば、延床面積が1万㎡を超える大型のビルでは、屋内の通信環境の整備が特に求められます。JTOWERのソリューションを使うことで、不動産事業者は省スペース化や電気代の削減が可能になり、携帯キャリアにとっても設備投資や運用費用が軽減されるという双方向のメリットがあります。さらに、最終的には携帯ユーザーにとっても通信環境が向上し、満足度を高めることが見込まれています。
導入事例の紹介
これまでにJTOWERは、さまざまな施設で屋内インフラシェアリングを実施しています。以下はその一部です。
- - オフィスビル: Otemachi One, Shibuya Sakura Stage, 麻布台ヒルズ森JPタワー
- - 商業施設: イオングループ各店, MIYASHITA PARK, 三井ショッピングパーク ららぽーと安城
- - 医療施設: 愛媛県立新居浜病院, 虎の門病院, 前橋赤十字病院
- - 物流施設: Xフロンティア, プロロジスパーク猪名川1
- - アリーナ・スタジアム: エディオンピースウイング広島, LaLa arena TOKYO-BAY, GLION ARENA KOBE
- - 行政施設: 東京都庁, 徳島県庁, 岐阜県庁, 愛知県警本部
各種施設での導入が進む中、JTOWERは引き続きインフラシェアリングの先駆者として、ネットワーク基盤の整備に貢献していく意向を表明しています。
今後の展望
JTOWERは通信インフラの将来を見据え、進化し続ける技術に対応するために、さらなる設備とサービスの向上に取り組んでいます。日本から世界へ向けた先端のインフラシェアリングビジネスを展開し、利便性と持続可能な社会の実現に貢献することが使命です。今後の取り組みにも注目が集まります。