KiiiKiiiが新曲「DANCING ALONE」で描くリアルな青春の感情

KiiiKiiiが新曲「DANCING ALONE」で描く青春の感情

K-POPシーンにおいて注目を集めるガールズグループKiiiKiii（キイキイ）が、待望のデジタルシングル「DANCING ALONE」をリリースしました。彼女たちの前作『UNCUT GEM』と同様、新曲も強烈な印象を残しています。KiiiKiiiは、ステージ上では自信に満ちた姿を見せながらも、私生活では愛らしく不器用な一面を持つ彼女たちが、Z世代の感覚を通じて友情と青春の“リアル”を音楽で表現しています。

友情と青春をテーマにした「DANCING ALONE」

リードトラックの「DANCING ALONE」は、シティポップやレトロシンセに根ざしたダンスポップの楽曲です。軽快なビートと煌めくメロディが印象的ですが、軽薄さは感じさせません。この楽曲のタイトルが示唆するのは、孤独ではなく、目が合った瞬間のつながりやほんの一瞬の自由、そして心の解放です。「一人で踊る」というテーマが、親しい友人に語られる秘密のように、静かに力強く感情を描写しています。

そして、ミュージックビデオでは、CGや計算されたカメラワークを排除し、KiiiKiiiの自由に笑い合うリアルな瞬間を捉えています。彼女たちは舞台上で演出された姿ではなく、“今を生きる”自然体の彼女たちを映し出し、観る人々に「ひとりでも一緒にいる」ような不思議な共感を与えるのです。

複雑な感情を描いたカップリング曲「Strawberry Cheesegame」

カップリング曲「Strawberry Cheesegame」は、可愛らしいタイトルとは裏腹に、嫉妬や憧れ、友情という複雑な感情が描かれています。2000年代初頭のダンスポップにインスパイアされつつも、KiiiKiiiならではのアプローチで、キュートでありながらもリアルな感情を表現しています。この曲を通じて、Z世代の揺れ動く心情を見事に伝えています。

今を生きるZ世代の音楽

今回のシングルは、音楽のフォーマットに懐かしさを感じさせながらも、語られる物語はZ世代のリアルな言語です。形式やトレンドよりも本音に重きを置き、完璧ではない関係の中でも自分らしさを貫こうとする静かな強さを表現しています。KiiiKiiiは、それらの感情を音楽でしっかりとすくい上げ、聴く人々に届けています。

デビュー曲が「私たちはここにいる」という存在宣言だったとするならば、「DANCING ALONE」は「これが私たちの本当の気持ち」と言えるでしょう。この楽曲は、今を生きる少女たちの感性を音楽とパフォーマンスを通じて描いた作品に仕上がっています。彼女たちの「今を踊る」サマーソングは、きっとこの夏の記憶に鮮やかに刻まれることでしょう。