AI英会話サービスの実態調査からわかる学びの新しいかたち
2025年4月17日、ビズメイツ株式会社が行った第27回調査「AI英会話サービスに関する実態調査」の結果が発表されました。この調査には、AI英会話および人との英会話学習を経験した441人のビジネスパーソンが対象となっています。その結果、AI英会話が得意とする「反復学習」と「自律的な学習」に加え、実践的スキル習得には人との対話が欠かせないことが明らかになりました。これにより、今後はAIと人の組み合わせによる「ハイブリッド型学習」が主流になることが予想されています。
調査概要
調査は2025年3月28日から29日にかけて実施され、ビズメイツが提供するオンライン英会話サービスを受講した経験のあるビジネスパーソンが対象です。これによって、AIと人との英会話学習に実際に触れた人々の意識や利用実態が浮かび上がりました。
英語レベルと学習目的
調査結果によると、AI英会話と人との学習を併用しているビジネスパーソンの約60%が中級以上の英語力を持つと答えています。英語を学ぶ目的としては「キャリアアップ」が43.8%で最も多く、「資格試験合格」が35.4%、業務上の必要性が35.1%といったビジネスに直結する理由が主流を占めていました。
しかし、プライベートの目的や自己啓発のために学ぶ人も見受けられ、「旅行や文化交流」が33.3%、人脈を広げるために学ぶという人も23.4%いました。このように、英語学習における幅広い目的が浮かび上がります。
AI英会話の利用状況
AI英会話サービスの利用時間については、約80%の人が1日30分以上利用しているとのことです。特に「30分~1時間未満」が52.1%と最多で、続いて「1時間~2時間未満」が23.6%を占めています。
また、利用期間も約7割が1ヶ月以上続けていることが分かりました。これは、AI英会話が一時的な体験に終わらず、継続的な学びの手段として受け入れられていることを示しています。
サービス選定の視点
英会話学習サービスを選ぶ際、重要視されるポイントとしては「好きな時間に受講できる」が47.4%で最上位、続いて「料金に対して受けられるレッスン回数が多い」が40.1%と、時間的自由やコストパフォーマンスが重視されていました。加えて、「講師の指導経験が豊富」といった質の高い指導を求める姿勢も伺えます。
AIのメリットと限界
8割以上の人がAI英会話サービスに対して満足していると答え、その中で「何度でも繰り返し練習できる」といったAIならではの特性が評価されています。一方で、即興性や文化的なニュアンスを習得する際には、依然として人との対話が重要とされる意見が多いこともわかりました。
特に、「本番に近い環境での会話」や「リアルな発音・イントネーション」に慣れたい時には、AIよりも人との会話を選ぶという声が4割以上に上る結果となりました。
まとめ
本調査を通じて、今後の英語学習にはAI英会話と人との対話を使い分けるハイブリッド型が主流になる可能性が強調されました。ビジネスパーソンが抱える様々な目的やシーンに応じて、AIと人との両方のアプローチを取り入れた学びのスタイルが、より多くの人々に受け入れられていくことでしょう。そして、この柔軟な学習法こそが、現代の英語教育における新たな道を切り拓くことになるのです。