AIデータ社が会計事務所向けに新データ基盤を発表
東京・港区に本社を置くAIデータ株式会社は、会計事務所が自社の業務データを効果的に活用するためのAI連携型データ基盤「AI孔明™ on IDX」を正式に発表しました。これにより、企業データとAIの利活用を一層進め、会計業務のデジタル化を促進することを狙っています。
デジタル化が進む会計業務の現状
近年、クラウド会計や各種DXツールの普及により、会計業務のデジタル化は急速に進行しています。しかし、生成AIを活用した実務支援やナレッジの継承には、カギとなるデータ活用のための環境整備が不可欠となっています。AIデータ社が提案する「AI孔明 on IDX」では、会計事務所が自社所有する業務データを「活かす」仕組みが提供されています。
「AI孔明 on IDX」の新しい業務基盤
「AI孔明 on IDX」は、業務データとAIを直結させるためのナレッジ基盤として注目されています。会計事務所が日々扱う帳票や資料、ExcelファイルなどをIDXに保存するだけで、AI孔明がそれらを分析し、ナレッジを抽出します。これにより、「顧問先ごとの月次コメント作成」「過去資料の要約と比較」「税務申告に対する補助回答」など多岐にわたる業務支援が可能になります。
業務の効率化を実現
さらに、同システムは複数のAIモデルと連携することが可能で、業務内容に応じた柔軟な対応を実現。従来のシステムとの統合も容易で、既存のクラウド会計ソフトと併用しながら導入が可能です。
若手育成から所長業務の効率化まで
「AI孔明 on IDX」は、会計事務所内の知見や経験を体系化し、AIが学習することにより、若手スタッフが自立して業務を進めるための環境を提供します。これにより、業務の属人化を解消し、効率的かつ再現性の高い業務運営が期待されています。
提供される主な機能
「AI孔明 on IDX」では、以下のような多様な業務支援機能が提供されます:
- - AIによる月次・決算レポートの自動生成:顧客の財務状況をAIが要約し、経営者向けのコメントを自動で生成します。
- - 帳票・申告書の検索と即時回答:過去の情報を横断的に検索し、迅速かつ的確な情報提供が可能です。
- - 税務判断をサポート:過去の処理事例や関連資料をAIが提示し、税理士の判断を支えます。
- - 若手人材の自立を促進:所長やベテランのノウハウをAIが継承することで、若手の自立した判断を支援します。
- - 複数AIモデルの利用:業務ニーズに応じて最適なAIが自動的に選択されます。
- - 既存システムとの統合:現在の会計ソフトと併用できるため、導入のハードルが下がります。
料金と今後のイベント
「AI孔明 on IDX」は、小規模顧客向けに月額4万円からの料金体系で提供され、大規模顧客向けのカスタマイズも可能です。また、2025年4月24日(木)には物流をテーマにした「AI孔明×AI/DXフォーラム」の開催が予定されており、経営者やAI/DX関連の専門家にとって貴重な情報交換の場所となるでしょう。
おわりに
AIデータ株式会社が開発した「AI孔明 on IDX」は、会計事務所が自身の業務データを効果的に活用し、業務の再現性と効率性を高めるための新しい選択肢として位置づけられています。会計業界にとって、革新的な変化をもたらす可能性が大いに期待されます。