宇宙探査に向けた水資源活用の新たな一歩!栗田工業がJAXAの公募に2年連続採択
栗田工業とJAXAの共同プロジェクト
栗田工業株式会社(所在地:東京都中野区)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)による公募型企画競争において、月面推薬生成に関する水精製及び電気分解プロセスの要素試作試験に提案、見事に採択されました。これにより、同社は2年連続での採択を果たし、月面探査における重要な役割を果たすこととなります。
国際宇宙探査の進展と月面資源の重要性
近年、人類の火星圏到達を目指すため、月惑星探査が国際的に進展しています。特に、月に存在する氷を含むレゴリス(日銀の資料では、月面レゴリスと呼ばれる)から液体酸素や液体水素といった宇宙機の推進剤を製造するプラントの建設に向けた動きが活発化しています。これらの資源は、長期的な宇宙探査の基盤となります。
実施する試験の概要
栗田工業が担当する本業務では、2024年度の概念設計を踏まえ、正常な推薬生成プラントの実現に向けた要素技術を調査します。具体的には、次の3項目の業務が計画されています:
1. 水精製プロセスに関する技術課題の特定及び実証計画の策定
2. 水精製プロセスに関する要素試作試験
3. 電気分解プロセスに関する要素試作試験
特に電気分解プロセスでは、原料水の不純物濃度が電解効率に与える影響を分析する長期試験が含まれています。これらの研究は、2025年度末にJAXAへ報告される予定です。
栗田工業の宇宙への挑戦
クリタグループは、JAXAと連携し、宇宙向け水再生システムの実証試験など、長年培った水処理技術を宇宙開発に適用してきました。本プロジェクトでも、国内外の多様なパートナーとの協力を通じて、宇宙での水の回収・精製技術の開発に取り組んでいく方針です。
地球社会への貢献
宇宙開発で得られる技術や知見は、地球上の社会的課題の解決にも役立てられることが期待されます。栗田工業は、持続可能な社会の実現に向けたソリューションを提供し続けることで、地球と宇宙両面からの貢献を目指しています。これからも宇宙探査の進展とともに、栗田工業の取り組みに注目していきたいものです。