日本円ステーブルコイン「JPYC」が新たな局面へ
日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYC株式会社が、シリーズBラウンドのファーストクローズにおいて、アステリア株式会社をリード投資家として総額17.8億円を調達する運びとなりました。この資金は、金融とWeb3両方の分野でのエコシステム拡大に向けられ、JPYCの実需のさらなる推進を加速させることが期待されています。
資金調達の目的と重要性
2025年10月に資金移動業型「JPYC」の発行が開始されて以来、JPYCは着実に流通量を増やしてきました。現在、クレジットカードやWeb3ウォレットでの決済利用のほか、実店舗での決済スキームも進行中です。このシリーズB資金調達は、ステーブルコインが実証段階から社会実装に移行し、デジタル通貨としての地位を確立する重要なステップとなります。
重点投資項目
JPYC株式会社は、資金調達額を以下の4つの重点分野に投資する考えです。
1.
システム及びアプリケーションの開発
金融機関レベルのセキュリティと内部統制を持つシステム基盤の構築を行う。マルチチェーンの拡充に加え、AIエージェントを活用した「M2M決済」の実現を目指す。
2.
人材の採用
JPYCを社会インフラとして定着させるため、決済導入やユースケース開発を担う人材を積極的に採用し、組織体制を強化する。
3.
事業の拡大
JPYCエコシステムの拡大に向けて、BtoB送金や法人向け基盤の強化に資金を投じる。
4.
新たな機会への投資
Web3とデジタル金融の急速な変化に対応し、新しいユースケースの創出や戦略的アライアンスへも柔軟に資金を活用する。
JPYCの急成長と利用実態
2025年に発行を開始したJPYCは、短期間で多くの成果を積み上げています。以下は、その実績です。
流動性の高さ
発行額は2026年1月末で13億円を突破し、月間平均流動性は約69%と驚異的なペースで成長しています。日次の資産回転率が流通額の100%を超える層もあり、JPYCは実需に基づいた流通が進んでいます。
ユーザーの広がり
JPYCの口座数は約13,000件に対して、実際に利用するホルダー数は8万アドレスを超えています。これは、JPYCがユーザー間で広く流通している証拠でもあり、ブロックチェーンを活用した新たな金融体験が市場に評価されています。
マルチチェーン戦略
JPYCは、Avalanche、Ethereum、Polygonといった異なるブロックチェーンに対応しており、これによって様々な「経済圏」を結ぶインフラとして機能しています。各チェーンが持つ特徴に応じてJPYCの活用方法も多様化しており、さらなるチェーン対応も予定されています。
投資家の声
JPYC株式会社代表の岡部典孝氏は、これまでの進展を踏まえ、さらなる社会実装を目指して努力していく旨を述べました。また、アステリアの平野洋一郎CEOも、JPYCが新たなデジタル通貨の基準を作ることを強く評価しています。将来的には、JPYCが決済やDeFi、クロスボーダーでの活用を進め、日本円のデジタル流通を加速させることに期待が寄せられています。
JPYCの未来
JPYCは日本円を1:1で交換可能なステーブルコインとして、顧客に新たな金融インフラを提供することを目指しています。様々なユースケースを視野に入れた将来の展開が期待される中、JPYCがどのような試みに挑戦していくのか、今後の動向に注目が集まります。
まとめ
JPYC株式会社がこの度成功裏に実施した資金調達は、今後の日本円ステーブルコインの発展を加速させ、より多くのユーザーにその利便性を提供する素晴らしいステップとなるでしょう。日本円ステーブルコイン「JPYC」が、日本のデジタル金融の未来を切り拓く存在となることを期待しています。