一般社団法人エル・システマジャパンが、コモンズ投信株式会社の寄付プログラム「コモれび」の第3回寄付先として選ばれ、71万2千円の寄付を受けました。この寄付は、彼らの社会課題解決に向けた活動を支える重要な財源となります。「コモれび」は、2023年に始まったプログラムで、信託報酬の一部を用いて非営利団体を支援することを目的としています。今回の寄付先選定は、コモンズ投信の社内委員会で選ばれた3つの団体から行われ、エル・システマジャパンが選ばれました。
エル・システマは、1975年に南米ベネズエラで貧困や治安の悪化に対抗するために始まった音楽教育プログラムで、現在では70か国以上に広がっています。日本では、2012年に福島県相馬市で活動をスタートし、音楽による子どもたちの自信と尊厳の回復を目指しています。コモンズ投信の代表から寄付授与式では、音楽が障害の有無にかかわらず誰もが参加できる価値を持ち、かんぽ生命保険が掲げる「いつでもそばにいる」という理念に合致しているとの理解が示されました。
寄付授与式は10月6日にエル・システマジャパンの事務所で行われ、同団体の代表理事である菊川穣さんは、その意義を強調しました。彼は、前回のSEEDCapの候補者としてのサポートに感謝し、今後も支援を受けながらより多くの子どもたちの音楽活動を充実させるために尽力したいと述べました。また、かんぽ生命の社員が演奏会に参加したり、ボランティアとして活動に関わる機会があれば嬉しいと期待を寄せました。
寄付金は、音楽家や指導者の謝金、経験豊富なボランティアの交通費、プログラムオフィサーの人件費など、様々な活動を支えるために使用されます。これにより、エル・システマジャパンはさらに多くの音楽活動を行い、子どもたちにとってのかけがえのない経験を提供していく考えです。
現在、エル・システマジャパンは多様な地域で活動を展開しているほか、児童養護施設でのバイオリン教室も実施しています。また、活動の中で重要視しているのは、「共創」というコンセプトです。音楽を通じて、人々が共に楽しみ、学び合うことができる場所を提供することを目指しています。
今後も、エル・システマジャパンの活動に対する期待が高まる中、コモンズ投信との協力関係が、音楽による社会貢献を進展させる原動力となることでしょう。この機会に、音楽教育の重要性を再認識し、多くの人々が関心を持つことを願っています。