日本におけるEC市場のさらなる成長と決済体験向上の必要性
最近、ビザ・ワールドワイド・ジャパンが行った調査によると、日本のEC市場は依然として成長を続ける見込みです。この調査は、一般消費者向けのオンライン販売を行う法人や消費者を対象に、オンライン決済に関する実態を明らかにしたものです。以下に、その結果を見ていきましょう。
EC市場は引き続き拡大傾向
調査の結果、EC売上が増加すると予測している企業の割合は約85%に達し、多くの企業が成長を期待している様子が伺えます。「非常に増える」と答えた企業が33%、「多少増える」と考えている企業が52%という結果でした。この傾向は特に企業の規模が大きくなるほど顕著で、大規模企業ほど成長を確信しているようです。また、決済手段としては、クレジットカードの利用が約86%にのぼり、その理由としてはセキュリティ性や利便性の高さが挙げられています。
しかし、同時に事業者の約79%が、チェックアウトプロセスの途中で顧客が離脱することに悩まされています。特に、企業規模が500人以上の場合は約90%がこの問題を認識していました。
ユーザー体験の重要性
多くの企業が懸念しているのは、購入を進める過程でユーザーが「面倒」と感じることです。具体的には、カード情報や氏名の入力に対する負担が離脱の要因として特に大きいと言えます。このようなユーザー体験を改善することが、EC市場の成長を支える重要な要素となるでしょう。
また、運営上の課題の一つとして、サイバーセキュリティや不正取引への対策が挙げられており、消費者に安全で快適な決済体験を提供するための取り組みは不可欠であることが示されています。
消費者の実態も浮き彫りにする
消費者側の調査でも、オンラインショッピングの利用回数や金額が増加していることが明らかになりました。過去3年間で「オンラインショッピングを利用した回数が増えた」と答えた人は52%、「金額が増えた」とする人は53%でした。利用されている決済方法については、最も多くの人が「クレジットカード」を選んでおり、その理由として「ポイントが貯まる」と「決済が早い」が特に高い割合で挙げられています。
しかし、オンラインショッピング中の離脱を経験したことがある消費者も多慮しており、56%の人がカード情報の入力や認証に不安を感じています。このように、決済プロセスの仕様が消費者の購買決定に与える影響は看過できません。
安心・安全な決済体験の実現に向けて
調査結果からは、EC市場が今後も成長する一方で、事業者と消費者の双方において、決済体験の改善が喫緊の課題であることが浮き彫りになりました。特に、手間を削減し、不安を取り除くような「簡単でスムーズな決済体験」の提供が求められています。
ここで注目されるのが、クリック決済(Click to Pay)と呼ばれる新しい決済手段です。これは、ユーザーが毎回情報を入力することなく、簡単かつ迅速に決済できる体験を提供するもので、今後の市場成長の鍵を握る可能性があります。
ビザは今後も、より安心・安全で、さらに利便性の高い決済体験を提供すべく、さまざまな取り組みを進めていく方針です。
最後に
EC市場は変化が激しく、消費者や事業者のニーズを的確に捉えることが今後の成長には欠かせません。特に、ユーザーの「安心・安全」と「スムーズな体験」を両立させることが求められています。引き続き、業界全体での改善が期待される時代が来るでしょう。