デジタルアセットの安心実験
2025-02-17 11:30:39

デジタルアセット市場のさらなる安心を目指す実証実験が始動

デジタルアセット市場における新たな取り組み



最近、デジタルアセット市場が急速に成長している一方で、その匿名性を悪用したマネー・ローンダリングや犯罪が増加しています。そのため、安心して利用できる環境を整えるため、国際的なアンチ・マネー・ローンダリング(AML)の規制が強化されています。しかし、各社が個々に規制対応をしてきたため、コストや人的リソースの問題が深刻化しているのが現状です。

これを解決するために、JPYC株式会社を含む12社が連携し、新たな実証実験を始めることが発表されました。この実証実験は、2025年の2月から4月にかけて行われ、デジタルアセット取引におけるAMLの実効性を向上させることを目指しています。具体的には、各社が独自に行っていたAML業務を共同化し、効率化を図る方針です。

実証実験の概要



この実証実験では、デジタルアセット関連事業者およびAML関連技術提供者の協力を得て、犯罪資金の流入や、犯罪者との取引の有無をモニタリングする重要業務を対象にします。日立製作所が提供する専用プラットフォーム上で、各社が収集したデジタルアセットに関する情報を共有し、データの分析を行います。その結果をもとに、AMLの精度を向上させ、コスト削減を実現する計画です。

JPYCや日立製作所を含む主要な参加企業は、各社からのフィードバックを集めながら実証実験を推進していきます。Chainalysis Japanなどの専門企業がデータ分析を担当し、技術的なサポートも行います。これは、デジタルアセット市場の信頼性を高めるための重要な一歩となるでしょう。

今後の展望



本実証実験から得られる成果を基に、日立と参加企業はデジタルアセット取引関連事業者とのさらなる連携を目指します。これにより、デジタルアセット市場全体でのAML対応が強化され、安全で安心な取引環境が生まれることが期待されています。また、実証実験後も情報共有や最新の技術を活用し、AML対策を進化させ続ける方針です。

さらに、JPYC株式会社は日本円に連動するステーブルコインを提供しており、その透明性や手数料の低減を利用して、デジタル金融イノベーションの促進を図っています。今回の取組は、JPYCが目指す安心保障の実現に向けた大きなステップとなるでしょう。

参加企業の役割



このプロジェクトには、日立の他に、NTT Digital、オプテージ、Crypto Garageなどの企業が参加し、それぞれが専門性を活かした役割を担います。特に、Chainalysisが提供するブロックチェーンデータプラットフォームは、取引の透明性を確保するための強力なツールとなります。

今後もデジタルアセット市場は成長を続けることが予想されており、同時にAML対策の重要性が増す中、今回の実証実験はより安心してデジタル資産を利用するための基盤となるでしょう。

私たちの生活の中でデジタルアセットが浸透する中、これらの取り組みがどのように私たちの未来を形作っていくのか、注目が集まります。


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