JTBとStapleが手を結び地域活性化を推進する新プロジェクト
株式会社JTBが「GOOD SOIL投資事業有限責任組合」(通称GSF)への出資を決定しました。これは、地域の持続可能な発展や資金の循環を促進することを目的とした投資ファンドで、JTBはGSFの無限責任組合員であるGOOD SOIL株式会社の親会社、株式会社Stapleとの連携を通じて地域活性化の新たなモデルを構築しようとしています。
出資の背景と目的
JTBのエリア開発事業は、地域との深い結びつきを基に、地域が抱える課題に向き合い、多様なソリューションや事業開発を推進してきました。今後、JTBは観光地経営やまちづくりの実現に向け、観光客の来訪意欲を高めるコンテンツの創出が不可欠であると考えています。
Stapleは広島・瀬戸田や東京・日本橋などで、徒歩圏内という小単位でホテル、飲食、ワークスペース、商店を並行して開発し、エリア全体を活性化する試みを行ってきました。この協業により、JTBはStapleの持つ創造性やマーケティング力、エリアマネジメント力を活かし、エリア開発を加速し、持続可能な観光地づくりと新たなビジネスモデルの確立を目指します。
この提携によって生まれる新しいプロジェクトには、2025年9月に開業予定の「SOIL Nihonbashi Hotel」をはじめ、地域住民と観光客が集う場としての「SOIL Setoda」などが含まれます。
GOOD SOIL FUNDの概要
三井住友信託銀行株式会社とStapleが共同で設立した「GOOD SOIL株式会社」が運用するこのファンドは、地域経済の持続的な発展と資金循環を目的としており、小規模な不動産開発や遊休不動産の再生を資金面から支援しています。GSFは、社会的なインパクトと経済的リターンの両立を目指す新しい取り組みです。
協業の内容と未来の展望
JTBとStapleは協業を通じてお互いの強みを活かし、地域の活性化とそれによる投資価値、事業価値の向上を図っていく見込みです。今回の提携により新設されるまちづくり会社では、GSFで開発された不動産の運営を担当し、さらにエリアマネジメントやマイクロデベロップメントを展開する予定です。
今後、プロジェクトは瀬戸内エリアを起点に、地域特性を活かした多様なエリア開発が進行する予定です。また、GSFからのリスクマネーを活用し、開発された不動産が安定した後、長期保有ファンドへと移行する仕組みを構築します。このようなサイクルを確立することで、地域不動産開発における資金の流入と流出を整え、都市と地域、資金と人材の循環が促される新しい地域モデルの構築を目指します。
この取り組みは、単なるビジネスの枠を越え、地域をより良くするための重要な一歩となることでしょう。JTBとStapleの協力によって、未来の地域の姿がどのように変わっていくのか、今後の進展に期待が寄せられます。