EIZOと大林組の新たな挑戦
EIZO株式会社が大林組と協力し、能登半島の災害復旧現場での建設機械遠隔操縦の実証を行いました。この取り組みは、映像技術を駆使して作業の安全性と効率性を向上させることを目的としています。以下では、この実証に至る背景や具体的な取り組みを詳しくご紹介します。
背景
令和6年度能登半島地震地すべりの緊急復旧工事において、大林組は遠隔施工という新たな手法を採用せざるを得ませんでした。従来の方法では、施工現場の危険な状況を直接視覚で確認することが難しく、安全性が損なわれるリスクがありました。このため、EIZOは持ち前の映像技術を活かし、現場体験に近い遠隔操縦環境を整えるチャレンジに乗り出しました。
取り組み
大林組はEIZOと共に、「3D映像表示技術を活用した遠隔操作ソリューション」を試験的に導入しました。このソリューションは、通常の2D映像では感じ取れない距離感を再現し、オペレーターが視覚的疲労を軽減し、作業に集中できる環境を提供します。また、この技術は日立建機株式会社との共同開発されたものであり、先進的な技術の成果といえます。
検証結果
作業性の向上
実証実験では、3D映像技術による操縦が作業スピードを改善することが確認されました。3D映像を通じてオペレーターが奥行きをしっかり把握できるため、作業の効率が飛躍的に向上したのです。
安全性の確保
EIZOのストリーミングゲートウェイ技術は、石川県と千葉県を超える長距離でも安定した映像伝送を実現しました。この技術により、遠隔でも安全に現場実証を行うことができました。
災害復旧の迅速化
災害復旧現場においては迅速性が求められますが、従来の方法では俯瞰カメラの設置が遅延の一因となっていました。3D映像を使用することで、これを回避し、対応スピードを向上させることが可能になりました。
展示実績
この実証の成果は、2025年10月に開催された「けんせつフェア北陸2025 in 新潟」の大林組ブースで展示され、訪れた多くの関心を集めました。
今後の展開
EIZOは今後も多様な建設機械や作業に向けて3D遠隔操作ソリューションの現場検証を進め、自然災害時の迅速な対応や建設機械オペレーターの不足といった社会的な課題解決に取り組み続けます。
サステナビリティの取組み
EIZOは映像を通じて社会に貢献することを企業の理念とし、環境への配慮にも取り組んでいます。特に、持続可能な社会の実現に向けた具体的な行動に力を入れています。
まとめ
EIZOと大林組の挑戦は、技術の進歩が災害復旧や建設工事の現場に新たな道を切り開く可能性を示しています。今後のさらなる成果に期待が寄せられます。